上 下
41 / 62
レジスタンスの番犬

帰還

しおりを挟む
「さて、犯人は捕まえたとして…てか、スクラップになったけどな。」

座席にズームの身体を置いたが持って帰るのに問題が起きていた。

「帰り…どうするよ?」

「申し訳ないです。考えてなかったです。」

「そうか…お前に車を押させるって案があるが?」

「ギミックも中々の冗談言いますね~。」

二人はズームを捕まえる時にエネルギーを使いきって途方にくれていた。

「あの…しばらくこちらに滞在するってのはどうですか?」

ハイドが話かけて来たら二人の前で苦笑いをした。



「…しかし、まだ皆さんの修理がまだ。」

「いいえ、大丈夫ですよ。車を修理する倉庫はありますし。」

二人はハイドの言葉に甘える事にした。

倉庫でハイドが車をいじってるとハイドはラニーに質問して来た。

「何故…私が彼女に操られてないと見破ったのですか?色々とコード等を書き換えて偽装してたのに…。」

「理由は最初に会って武器のリストを見せてもらってからですね。」

「武器のリスト?」

「基本的に戦場では情報を残さないのが鉄則だと聞いてます。貴方の紙の管理は真逆を行きます。」

「ええ…」

「しかし、ネット内管理ではなく紙での管理をされてるのは過去にハッキングされた現場に居たからだと思ったからです。」

「それで…AMRと書いた紙を廊下に居た私に渡したのですね。」

ラニーが外の廊下に出る際にハイドに紙を渡した。

「ええ、ライフルなんて上手く使うのには腕がないと誰も使わないですからね。確実にあると踏みました。」


(あの…ウルフさん⁉️どうして?)

(いいからそれを‼️)

ウルフは背負うと走ろうとしたがハイドの方を向きなおした。

(素晴らしい、メンテナンスがしっかり行き渡ってる。ありがとう‼️)


「私…レジスタンスの仲間たちがハッキングされた時は恐怖でしかありませんでした。」


ロボット達が人間を襲い現場には悲鳴と銃声が鳴り響く…
ハイドは後退りして眺める事しか出来なかった。

「…私にはどうする事も出来なかった。私のメモリーにはあの時の恐怖がこびりついてる。」

「だから、貴方はネットワークに繋がるのを拒否していた。」

車の修理を終えるとハイドはラニーの前に立った。

「私は…バグなのか…異常なのでしょうか?探偵さん。」

「いいえ、とても人間らしいですよ。」

ハイドはラニーにそう言われるとホッと安心した表情を見せた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

性転換ウイルス

廣瀬純一
SF
感染すると性転換するウイルスの話

お騒がせ銀河婦警セラとミーチャ♡百合の華咲く捜査線

YHQ337IC
SF
―絶対正義を振りかざす者は己の窮地など夢想だにしないか、敢えて無視することでゆるぎなく力を行使するのであろう。 それは、信仰と呼び換えてもいい。だから、イオナ・フローレンスは人を殺すことにした。 超長距離移民船団に悪役宣教師令嬢が爆誕した。彼女は己の正義を実行すべく移民政策の破壊を企てる。巻き添えも厭わない大胆不敵な女刑事セラは狂信的テロ教団を追う。 十万トン級の航空戦艦を使役する女捜査官たちの事件簿

ロボゲー最強の俺がゲーム中に転移した事故

ヤート
SF
SF型MMORPG「ギャラクシー・ジャイアント」  2265年にリリースされ、宇宙を舞台とした広大な世界観、自由な操作性、リアルタイムなアクションや機体のカスタムや開発など当時爆発的な人気を誇っていたそのカーマインも時代とともに忘れ去られサービス終了日に1人ログインしていたプレイヤーがいた。 最期のひと時を過ごすハズがー

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

エロ・ファンタジー

フルーツパフェ
大衆娯楽
 物事は上手くいかない。  それは異世界でも同じこと。  夢と好奇心に溢れる異世界の少女達は、恥辱に塗れた現実を味わうことになる。

INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜

SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー 魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。 「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。 <第一章 「誘い」> 粗筋 余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。 「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。 ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー 「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ! そこで彼らを待ち受けていたものとは…… ※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。 ※SFジャンルですが殆ど空想科学です。 ※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。 ※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中 ※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。

BLUE TONIC 【1巻】

平木明日香
SF
西暦2111年。 謎のウィルスが蔓延した世界。 人は体内に埋め込まれたナノマシンによって管理、統制されていた。 通称クラウドシステムと呼ばれるこの「制御プログラム」は、人類の増加による地球環境の悪化によって計画された極秘プロジェクトだった。 全人類へナノマシンを埋め込むために用いられた人工ウィルス「CB」は、脳幹細胞へと侵入し、“自己人格“を破壊する。 人類は「自己」という生物学的にプログラムされた知覚を失ったことで、争いのない平和な世界を手に入れていた。 変化のない生活。 永遠に繰り返される「日常」を。 しかし、ナノマシンの制御プログラムにもバグが存在し、自己人格を取り戻すイレギュラーな人間も存在する。 そういった人間たちによって立ち上げられた組織、『ブルーアーカイブス』は、統制された世界から「自由」を取り戻すため、影から世界をコントロールしている国際組織『ICBM』の破壊を目論んでいた。 自己人格を取り戻しつつあった少年、水崎潤平は、ブルーアーカイブスの隊員、猪本サツキと出会う。 彼らは世界の“日常“を取り戻すため、共に戦うことを決意した。 ——その先に待ち受けていたものとは?

処理中です...