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第1章
第4話(4)動かす力
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「ぐっ……」
ステラがすぐに起き上がろうとする。
「まだ動けるか!」
「待て!」
「ぶ、部長……」
姫乃が声をかけ、仁は動きを止める。姫乃がステラに近づく。
「……こうして話すのは久しぶりだな、ステラ」
「……どうも」
「玉魂蒻には驚いた。魂道具の使い方をより洗練させていたとは……感服した」
「……あざす」
「このまま魂力を吸い取るのは惜しい……合魂部へ戻ってこないか?」
「はい、分かりましたとは言えませんね……」
「やはり貴様もそうくるか……どうすれば良い?」
「四季はそちらに戻ったんですよね? せめて同じ条件でないと……」
「合魂同好会のトップを打ち倒してみせろということか。ふむ……」
姫乃は顎に手を当てて考え込む。仁が声をかける。
「あ、あの、部長……?」
「外國、悪いがちょっと同好会のトップを倒してきてくれないか?」
「いやいや! そんな郵便物出してきてくれないかみたいなテンションで言われても!」
姫乃の言葉に仁は戸惑う。
「まあ、ステラと戦ってからの連戦は厳しいか……」
「え、ええ……」
「まあ、そういうのは慣れだ、頑張れ」
「頑張れって! かなりきついですって!」
右手の親指をグッとサムズアップする姫乃に対し、仁は慌てて拒否の姿勢をみせる。
「やはりきついか。同好会を切り崩す好機なのだがな……」
「ぶ、部長は無理なんですか?」
仁の問いに姫乃は肩をすくめる。
「まだまだ本調子には程遠いからな……無理はしたくないというのが正直なところだ」
「だからって後輩に無理させないでください!」
「まあ、当然そういう反応になるだろうな。すまんな、一応言ってみただけだ」
「い、言ってみただけって……」
「さて、どうするか……」
姫乃は再び考え込む。
「俺が行きます……」
亜門が口を開く。姫乃が首を捻る。
「大丈夫なのか?」
「不意を喰らって気絶していただけですから。それに……」
「それに?」
「同好会のトップとは因縁があるので……」
「そうだったな。だがしかし、その体では……」
「ほとんど無傷ですよ。不本意ながらこいつにかばわれましたたからね……」
亜門が近くにうつ伏せに倒れ込む超慈に目をやる。
「そうか……」
「超慈! 大丈夫か!」
「~大丈夫だ!」
「うおっ!」
超慈は勢いよく立ち上がり、駆け寄った仁は驚く。姫乃が問う。
「……本当に大丈夫か?」
「大丈夫ですよ! 頑丈さが売りですから!」
姫乃に対し、超慈が威勢よく答える。
「……ふん!」
超慈の尻を亜門が思いきり蹴り上げる。超慈がやや悶絶する。
「どはっ⁉ て、てめえ、なにをしやがる……⁉」
「あの爆発で全くの無傷ってわけがないだろう……」
「だからって、お前……ん⁉」
「『充電』!」
亜門は魂旋刀を地面に突きさして、周囲の魂力を吸い取り、超慈に与える。
「お、おお……体が軽くなってきやがった……」
「……これで貸し借りはなしだ。ナ……超慈、お前はここで休んでいろ」
「そういうわけにはいかねえな……」
「なんだと?」
「俺も同好会のトップ打倒に向かうぜ、亜門! 貸し借りなしで合魂部の仲間としてな!」
「ぶほっ⁉ い、いきなりの尊みの二乗が止まらないでござるなあ……」
「鬼龍、何をぶつぶつ言っている……今糸を切ってやるぞ。外國、手伝え」
「は、はい!」
姫乃が亜門と超慈に告げる。
「手ごわい相手だ、油断するなよ……」
「もちろんです」
「で、でも、そのトップとやらはどこにいるんですか?」
「ステラ?」
「……この先を抜けた広い田んぼにいるはず……」
「だそうだ」
「よし! 行くぜ!」
「だからお前が仕切るな!」
超慈と亜門が走り出す。少し走ると、学校の敷地内とは思えぬほどの田んぼが広がっており、2人は圧倒される。
「こ、ここまで広いとは!」
「ち、探すのも一苦労か……?」
「お目当てならここにいるよ?」
「!」
思ったよりも超慈たちに近い位置に作業着姿の男性が立っている。スラっとしたスタイルで、髪型もきっちりとセットされていてオシャレな眼鏡が決まっている。超慈が問う。
「も、もしかして、貴方が……」
「合魂同好会会長の茂庭永久(もにわながひさ)だよ」
「……因縁にケリをつけにきたぜ」
亜門の言葉に対して、茂庭は首を傾げる。超慈が呟く。
「ま、まさか……?」
「因縁って……どこかで会ったことある?」
「や、やっぱり!」
「忘れたとは言わせねえ! 昨秋、名古屋のある寺での『イケメンコンテスト』を……」
「イケメンコンテスト⁉ わりと俗っぽいことをしているんだな⁉」
「若い檀家へのアピールの一環だ……まあ、それはいい! コンテスト、覚えているな?」
「ああ……確かに友人に頼まれて、仕方なしに参加したやつだね」
「し、仕方なしだと⁉ それで優勝したというのか⁉」
「ありがたいことにね」
「ちょ、ちょっと待て!」
超慈が話を止めに入る。亜門がうんざりした様子で尋ねる。
「なんだ?」
「あの人は会ったことある?って聞いていたぞ? 優勝者に認識されていないんじゃ……」
「そうだ、俺はまさかの予選落ちだ」
「ええっ⁉ お前読者モデルとかやってたんじゃねえのかよ⁉」
「油断と慢心……それにコンテストの審査傾向を見誤ったのが敗因だ……」
亜門は淡々と説明する。超慈がおそるおそる尋ねる。
「ひょっとして、因縁ってのは……?」
「俺が優勝するはずだったコンテストの優勝を掠め取りやがったんだよ!」
「やっぱり逆恨みじゃねえか!」
「コンテスト優勝なら、寺での修行はもうしなくていいって話だったのに……おらあ!」
亜門が魂旋刀を掲げて茂庭に向かって斬りかかる。
「なんか釈然としねえが、援護するぜ!」
超慈は首を素早く左右に振り、魂択刀を発現させ、亜門に続く。
「うおっと⁉」
亜門と超慈の素早い連続攻撃を茂庭は間一髪かわす。超慈が叫ぶ。
「早いな!」
「いやいや、君たちの方が早いよ……これは余裕ぶっていられないね……こちらも本気で臨ませてもらうよ! はっ!」
「⁉」
茂庭が両手を掲げると、赤白のカラーリングが特徴的な乗り物が現れ、茂庭が乗り込む。
「僕の自慢の魂道具、『魂場隠(こんばいん)』で君たちの魂を刈り取らせてもらうよ!」
「の、乗り物! そんなんありかよ⁉」
「来るぞ! ぐっ⁉」
魂場隠に乗った茂庭は猛スピードで亜門たちに迫ってくる。かわそうとした亜門だったが、あぜ道に足を取られ体勢を崩してしまう。茂庭が爽やかに笑う。
「稲作期じゃないが、アンラッキーだったね! せめて苦しまないようにしてあげよう!」
「おらあっ!」
「どわっ!」
超慈が亜門を吹き飛ばし、二刀流で魂場隠の進撃を食い止める。茂庭が驚く。
「馬鹿な! 魂場隠を止めただと⁉」
「ちっ、また余計な真似を! 『放電』!」
亜門は魂旋刀を振るうと、刃先から電気が放たれ、魂場隠に当たる。茂庭が舌打ちする。
「ちっ! 駆動部に異常が⁉ せ、制御が利かない!」
「今は昔……内麿の内大臣と申しける人……」
「⁉ 四季さん⁉」
横から飛び出してきた四季が魂場隠に飛び乗り、魂場隠を見事に乗りこなしてみせた。
「今です……」
「よし!」
「そら!」
「どわっ!」
茂庭は米俵を投げ込んで、超慈と亜門にぶつける。予期せぬ攻撃に2人はよろける。
「ここは大人しく撤退させてもらうよ!」
魂場隠を消して、茂庭は走り去っていった。四季が呟く。
「米俵をああいう風に使うとは……流石は『米茂庭』と言ったところですか……」
ステラがすぐに起き上がろうとする。
「まだ動けるか!」
「待て!」
「ぶ、部長……」
姫乃が声をかけ、仁は動きを止める。姫乃がステラに近づく。
「……こうして話すのは久しぶりだな、ステラ」
「……どうも」
「玉魂蒻には驚いた。魂道具の使い方をより洗練させていたとは……感服した」
「……あざす」
「このまま魂力を吸い取るのは惜しい……合魂部へ戻ってこないか?」
「はい、分かりましたとは言えませんね……」
「やはり貴様もそうくるか……どうすれば良い?」
「四季はそちらに戻ったんですよね? せめて同じ条件でないと……」
「合魂同好会のトップを打ち倒してみせろということか。ふむ……」
姫乃は顎に手を当てて考え込む。仁が声をかける。
「あ、あの、部長……?」
「外國、悪いがちょっと同好会のトップを倒してきてくれないか?」
「いやいや! そんな郵便物出してきてくれないかみたいなテンションで言われても!」
姫乃の言葉に仁は戸惑う。
「まあ、ステラと戦ってからの連戦は厳しいか……」
「え、ええ……」
「まあ、そういうのは慣れだ、頑張れ」
「頑張れって! かなりきついですって!」
右手の親指をグッとサムズアップする姫乃に対し、仁は慌てて拒否の姿勢をみせる。
「やはりきついか。同好会を切り崩す好機なのだがな……」
「ぶ、部長は無理なんですか?」
仁の問いに姫乃は肩をすくめる。
「まだまだ本調子には程遠いからな……無理はしたくないというのが正直なところだ」
「だからって後輩に無理させないでください!」
「まあ、当然そういう反応になるだろうな。すまんな、一応言ってみただけだ」
「い、言ってみただけって……」
「さて、どうするか……」
姫乃は再び考え込む。
「俺が行きます……」
亜門が口を開く。姫乃が首を捻る。
「大丈夫なのか?」
「不意を喰らって気絶していただけですから。それに……」
「それに?」
「同好会のトップとは因縁があるので……」
「そうだったな。だがしかし、その体では……」
「ほとんど無傷ですよ。不本意ながらこいつにかばわれましたたからね……」
亜門が近くにうつ伏せに倒れ込む超慈に目をやる。
「そうか……」
「超慈! 大丈夫か!」
「~大丈夫だ!」
「うおっ!」
超慈は勢いよく立ち上がり、駆け寄った仁は驚く。姫乃が問う。
「……本当に大丈夫か?」
「大丈夫ですよ! 頑丈さが売りですから!」
姫乃に対し、超慈が威勢よく答える。
「……ふん!」
超慈の尻を亜門が思いきり蹴り上げる。超慈がやや悶絶する。
「どはっ⁉ て、てめえ、なにをしやがる……⁉」
「あの爆発で全くの無傷ってわけがないだろう……」
「だからって、お前……ん⁉」
「『充電』!」
亜門は魂旋刀を地面に突きさして、周囲の魂力を吸い取り、超慈に与える。
「お、おお……体が軽くなってきやがった……」
「……これで貸し借りはなしだ。ナ……超慈、お前はここで休んでいろ」
「そういうわけにはいかねえな……」
「なんだと?」
「俺も同好会のトップ打倒に向かうぜ、亜門! 貸し借りなしで合魂部の仲間としてな!」
「ぶほっ⁉ い、いきなりの尊みの二乗が止まらないでござるなあ……」
「鬼龍、何をぶつぶつ言っている……今糸を切ってやるぞ。外國、手伝え」
「は、はい!」
姫乃が亜門と超慈に告げる。
「手ごわい相手だ、油断するなよ……」
「もちろんです」
「で、でも、そのトップとやらはどこにいるんですか?」
「ステラ?」
「……この先を抜けた広い田んぼにいるはず……」
「だそうだ」
「よし! 行くぜ!」
「だからお前が仕切るな!」
超慈と亜門が走り出す。少し走ると、学校の敷地内とは思えぬほどの田んぼが広がっており、2人は圧倒される。
「こ、ここまで広いとは!」
「ち、探すのも一苦労か……?」
「お目当てならここにいるよ?」
「!」
思ったよりも超慈たちに近い位置に作業着姿の男性が立っている。スラっとしたスタイルで、髪型もきっちりとセットされていてオシャレな眼鏡が決まっている。超慈が問う。
「も、もしかして、貴方が……」
「合魂同好会会長の茂庭永久(もにわながひさ)だよ」
「……因縁にケリをつけにきたぜ」
亜門の言葉に対して、茂庭は首を傾げる。超慈が呟く。
「ま、まさか……?」
「因縁って……どこかで会ったことある?」
「や、やっぱり!」
「忘れたとは言わせねえ! 昨秋、名古屋のある寺での『イケメンコンテスト』を……」
「イケメンコンテスト⁉ わりと俗っぽいことをしているんだな⁉」
「若い檀家へのアピールの一環だ……まあ、それはいい! コンテスト、覚えているな?」
「ああ……確かに友人に頼まれて、仕方なしに参加したやつだね」
「し、仕方なしだと⁉ それで優勝したというのか⁉」
「ありがたいことにね」
「ちょ、ちょっと待て!」
超慈が話を止めに入る。亜門がうんざりした様子で尋ねる。
「なんだ?」
「あの人は会ったことある?って聞いていたぞ? 優勝者に認識されていないんじゃ……」
「そうだ、俺はまさかの予選落ちだ」
「ええっ⁉ お前読者モデルとかやってたんじゃねえのかよ⁉」
「油断と慢心……それにコンテストの審査傾向を見誤ったのが敗因だ……」
亜門は淡々と説明する。超慈がおそるおそる尋ねる。
「ひょっとして、因縁ってのは……?」
「俺が優勝するはずだったコンテストの優勝を掠め取りやがったんだよ!」
「やっぱり逆恨みじゃねえか!」
「コンテスト優勝なら、寺での修行はもうしなくていいって話だったのに……おらあ!」
亜門が魂旋刀を掲げて茂庭に向かって斬りかかる。
「なんか釈然としねえが、援護するぜ!」
超慈は首を素早く左右に振り、魂択刀を発現させ、亜門に続く。
「うおっと⁉」
亜門と超慈の素早い連続攻撃を茂庭は間一髪かわす。超慈が叫ぶ。
「早いな!」
「いやいや、君たちの方が早いよ……これは余裕ぶっていられないね……こちらも本気で臨ませてもらうよ! はっ!」
「⁉」
茂庭が両手を掲げると、赤白のカラーリングが特徴的な乗り物が現れ、茂庭が乗り込む。
「僕の自慢の魂道具、『魂場隠(こんばいん)』で君たちの魂を刈り取らせてもらうよ!」
「の、乗り物! そんなんありかよ⁉」
「来るぞ! ぐっ⁉」
魂場隠に乗った茂庭は猛スピードで亜門たちに迫ってくる。かわそうとした亜門だったが、あぜ道に足を取られ体勢を崩してしまう。茂庭が爽やかに笑う。
「稲作期じゃないが、アンラッキーだったね! せめて苦しまないようにしてあげよう!」
「おらあっ!」
「どわっ!」
超慈が亜門を吹き飛ばし、二刀流で魂場隠の進撃を食い止める。茂庭が驚く。
「馬鹿な! 魂場隠を止めただと⁉」
「ちっ、また余計な真似を! 『放電』!」
亜門は魂旋刀を振るうと、刃先から電気が放たれ、魂場隠に当たる。茂庭が舌打ちする。
「ちっ! 駆動部に異常が⁉ せ、制御が利かない!」
「今は昔……内麿の内大臣と申しける人……」
「⁉ 四季さん⁉」
横から飛び出してきた四季が魂場隠に飛び乗り、魂場隠を見事に乗りこなしてみせた。
「今です……」
「よし!」
「そら!」
「どわっ!」
茂庭は米俵を投げ込んで、超慈と亜門にぶつける。予期せぬ攻撃に2人はよろける。
「ここは大人しく撤退させてもらうよ!」
魂場隠を消して、茂庭は走り去っていった。四季が呟く。
「米俵をああいう風に使うとは……流石は『米茂庭』と言ったところですか……」
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