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第1章
第11話(1)各自待機中
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11
「しかし、金沢に集合させるとは一体どういうことだろうな?」
蘭が首を傾げる。
「……恐らくは三隊の合同訓練があるのでは?」
花が自身の考えを述べる。
「……周囲にまで秘密にしてか?」
「ええ、そうです」
花が頷く。
「なんでまたそんなことを……」
「情報を漏らしたくないのでしょう」
「誰に?」
「外部に」
「何を?」
「それは……さすがにお分かりでしょう?」
「……トリニティアタックのことならもう知られているんじゃねえか?」
「まだ各基地の一部、上層部にしか知られていないことだと思います」
「いずれにしろ知られることなんじゃねえか?」
「……それでもまだ、知られておきたくないのだろう」
葉と雪が二人に近寄ってきて、近くの席に腰かける。
「知られておきたくない?」
蘭が首を傾げる。
「ああ、待機するにしても、この部屋にずっといろというのもおかしな話だからな」
葉が部屋を見回す。
「まあ、そうだな……」
「あるいは……」
雪が口を開く。
「あるいは?」
「わたしたち富山隊と福井隊の皆さん……第四部隊がこの金沢に集まっているという情報を漏らしたくないのでしょう」
「情報ね……だからその情報というのを誰に漏らしたくないんだよ?」
「そこまでは分かりませんが……」
雪が首を捻る。蘭が肩をすくめる。
「この狭い部屋に籠っていたらおかしくなっちまいそうだぜ……」
「……普段から使ってなさそうな部屋だしな。少し埃っぽいな……」
「すみません……」
蘭と葉に対し、部屋の片隅にいた月が申し訳なさそうにする。
「いいや、星野隊員、貴官が謝ることではない……」
葉が手を左右に振る。月が立ち上がる。
「お茶でも飲みませんか? それくらいしかおもてなし出来ませんが……」
「ああ、手伝います」
雪も席を立って、月に近寄る。
「……どうぞ」
月と雪がお茶を手際よく注いで回る。蘭がお茶を一口飲んでから口を開く。
「佐々美ちゃんよお……聞きたいことがあるんだけどよ……」
「ちゃんって……なんだ?」
少々ムッとしながら葉が蘭に視線を向ける。
「……ぶっちゃけ、誰と組みたい?」
「それは……トリニティアタックのことか?」
「いいや」
蘭が首を振る。
「ん?」
葉が首を傾げる。
「男として、パートナーとしてだよ」
「下らんな。答える価値もない……」
葉がそっぽを向く。花が眼鏡をクイっと上げながら呟く。
「合同訓練の前にイメージを膨らませておくのは大事だと思います」
「お、珍しく良いこと言うな、花」
蘭が笑みを浮かべる。
「珍しいってなんですか……」
花がムッとする。席に戻った雪が顎に手を当てて呟く。
「イメージ……」
「女子三人によるトリニティアタックもなかなか面白そうですよね?」
皆の近くに座った月が語りかける。花が首を縦に振る。
「十分にあり得る組み合わせでしょうね……」
「でも、人数的には男子との組み合わせの方が頻度が高そうです……」
「それもそっか……」
雪の言葉に月は頷く。蘭が口を開く。
「おいおい、星野ちゃん、女同士での話をしても面白くねえだろうが」
「そ、そうですかね?」
「そうだよ、で、佐々美ちゃん、あの坊主とはどうなんだよ?」
「ただの腐れ縁だ……組むことは出来る限り避けたいところだな……」
葉が頬杖を突いて答える。
「ぶえっくっしょん!」
慶が大きなくしゃみをする。
「ど、どうぞ、ティッシュです……」
竜がティッシュを一枚渡す。
「おっ、すまねえなあ、竜ちゃん」
慶がティッシュを受け取って鼻をかむ。
「風邪ですか?」
「いいや、違うな……」
「違う?」
「オイラの噂をしているんだよ」
「誰が?」
「そりゃあ決まっているだろう。別室の女子たちがさ」
慶が壁の方を指し示す。
「それは……確率的にまずありえ無いと思います」
竜が眼鏡をクイっと上げながら応える。
「冗談だよ。マジで分析すんな。傷付くだろうが」
「す、すみません……!」
竜が慌てて頭を下げる。
「いや、マジで謝んなよ。ところでよ……」
「は、はい……」
「誰と組みたい、トリニティアタック?」
「え? だ、誰と組むことになっても自分の最善を尽くすだけです……」
「真面目か」
「ま、真面目な話では?」
「もっと楽しげな想像をしろよ……」
「楽しげな……」
「そうだ、女子二人、両手に華の状態で繰り出すトリニティアタックなんて最高じゃねえか」
慶が両手を大きく広げて、だらしない笑みを浮かべながら上を見る。竜が困惑する。
「は、はあ……」
「お前の姉ちゃんも良いけどな、少し真面目過ぎるな……」
「え、えっと……」
「やっぱり、うちの星野ちゃんと宙山ちゃんとの組み合わせが良いな……」
「宙山隊員の魔法によって、星野隊員の滞空時間を伸ばせそうですからね……」
「おお……想像したら別の意味で昇天しちゃいそうだぜ……」
「……」
恍惚とした表情の慶に竜は呆れ気味の視線を向ける。
「しかし、金沢に集合させるとは一体どういうことだろうな?」
蘭が首を傾げる。
「……恐らくは三隊の合同訓練があるのでは?」
花が自身の考えを述べる。
「……周囲にまで秘密にしてか?」
「ええ、そうです」
花が頷く。
「なんでまたそんなことを……」
「情報を漏らしたくないのでしょう」
「誰に?」
「外部に」
「何を?」
「それは……さすがにお分かりでしょう?」
「……トリニティアタックのことならもう知られているんじゃねえか?」
「まだ各基地の一部、上層部にしか知られていないことだと思います」
「いずれにしろ知られることなんじゃねえか?」
「……それでもまだ、知られておきたくないのだろう」
葉と雪が二人に近寄ってきて、近くの席に腰かける。
「知られておきたくない?」
蘭が首を傾げる。
「ああ、待機するにしても、この部屋にずっといろというのもおかしな話だからな」
葉が部屋を見回す。
「まあ、そうだな……」
「あるいは……」
雪が口を開く。
「あるいは?」
「わたしたち富山隊と福井隊の皆さん……第四部隊がこの金沢に集まっているという情報を漏らしたくないのでしょう」
「情報ね……だからその情報というのを誰に漏らしたくないんだよ?」
「そこまでは分かりませんが……」
雪が首を捻る。蘭が肩をすくめる。
「この狭い部屋に籠っていたらおかしくなっちまいそうだぜ……」
「……普段から使ってなさそうな部屋だしな。少し埃っぽいな……」
「すみません……」
蘭と葉に対し、部屋の片隅にいた月が申し訳なさそうにする。
「いいや、星野隊員、貴官が謝ることではない……」
葉が手を左右に振る。月が立ち上がる。
「お茶でも飲みませんか? それくらいしかおもてなし出来ませんが……」
「ああ、手伝います」
雪も席を立って、月に近寄る。
「……どうぞ」
月と雪がお茶を手際よく注いで回る。蘭がお茶を一口飲んでから口を開く。
「佐々美ちゃんよお……聞きたいことがあるんだけどよ……」
「ちゃんって……なんだ?」
少々ムッとしながら葉が蘭に視線を向ける。
「……ぶっちゃけ、誰と組みたい?」
「それは……トリニティアタックのことか?」
「いいや」
蘭が首を振る。
「ん?」
葉が首を傾げる。
「男として、パートナーとしてだよ」
「下らんな。答える価値もない……」
葉がそっぽを向く。花が眼鏡をクイっと上げながら呟く。
「合同訓練の前にイメージを膨らませておくのは大事だと思います」
「お、珍しく良いこと言うな、花」
蘭が笑みを浮かべる。
「珍しいってなんですか……」
花がムッとする。席に戻った雪が顎に手を当てて呟く。
「イメージ……」
「女子三人によるトリニティアタックもなかなか面白そうですよね?」
皆の近くに座った月が語りかける。花が首を縦に振る。
「十分にあり得る組み合わせでしょうね……」
「でも、人数的には男子との組み合わせの方が頻度が高そうです……」
「それもそっか……」
雪の言葉に月は頷く。蘭が口を開く。
「おいおい、星野ちゃん、女同士での話をしても面白くねえだろうが」
「そ、そうですかね?」
「そうだよ、で、佐々美ちゃん、あの坊主とはどうなんだよ?」
「ただの腐れ縁だ……組むことは出来る限り避けたいところだな……」
葉が頬杖を突いて答える。
「ぶえっくっしょん!」
慶が大きなくしゃみをする。
「ど、どうぞ、ティッシュです……」
竜がティッシュを一枚渡す。
「おっ、すまねえなあ、竜ちゃん」
慶がティッシュを受け取って鼻をかむ。
「風邪ですか?」
「いいや、違うな……」
「違う?」
「オイラの噂をしているんだよ」
「誰が?」
「そりゃあ決まっているだろう。別室の女子たちがさ」
慶が壁の方を指し示す。
「それは……確率的にまずありえ無いと思います」
竜が眼鏡をクイっと上げながら応える。
「冗談だよ。マジで分析すんな。傷付くだろうが」
「す、すみません……!」
竜が慌てて頭を下げる。
「いや、マジで謝んなよ。ところでよ……」
「は、はい……」
「誰と組みたい、トリニティアタック?」
「え? だ、誰と組むことになっても自分の最善を尽くすだけです……」
「真面目か」
「ま、真面目な話では?」
「もっと楽しげな想像をしろよ……」
「楽しげな……」
「そうだ、女子二人、両手に華の状態で繰り出すトリニティアタックなんて最高じゃねえか」
慶が両手を大きく広げて、だらしない笑みを浮かべながら上を見る。竜が困惑する。
「は、はあ……」
「お前の姉ちゃんも良いけどな、少し真面目過ぎるな……」
「え、えっと……」
「やっぱり、うちの星野ちゃんと宙山ちゃんとの組み合わせが良いな……」
「宙山隊員の魔法によって、星野隊員の滞空時間を伸ばせそうですからね……」
「おお……想像したら別の意味で昇天しちゃいそうだぜ……」
「……」
恍惚とした表情の慶に竜は呆れ気味の視線を向ける。
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