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【本編】第5章 『夢』
第6話
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静まり返った荒れ果てた街に、立ち尽くすひとつの影。
ライト「はぁ…っ、はぁ…はぁ…。」
終わったと認識した瞬間、既に立ってられるほどの体力が残されていなかったことに気づいた。
何も考えられず、ただ荒れる息を整えようと呼吸のリズムの修正に意識を割かれ、周りなど気にしていられなかった。
──バタッ
ライトはそのまま地面に仰向けに倒れ込んだ。
全身に被った傷から痛みを感じ出す。
ライト「はぁ…はぁ…っはは、くそ。お手上げだな。」
ライトが倒れた周囲を囲うように四方八方から禍々しい気を感じる。
先程の戦闘でマナに寄せられて来たか、気づけば弱ったこの身体は餌となっていた。
ライト「…けど、まだ…負けてられないんだよね。」
ふらつきながらゆっくりと立ち上がる。
自分が代表者でなければキッパリ諦めてしまったかもしれない。
しかし、その諦める選択肢が浮かんだことが何故か嬉しく感じ、その選択肢を取らなかったことがまた嬉しかった。
ライト「感謝されることしてないよ。むしろ、俺がしないとね。」
前のライトなら絶対に諦めず、根気強く立ち振る舞い奮闘していたことだろう。
そのこと自体は悪くない、むしろ良いのだが、ライトの場合背負いすぎるのだ。
しかし色んなことを経験した今、すっと肩の力が抜けた。
諦める選択肢というのは、単に諦めるという意味では無い。
もちろん最初から諦めているわけでもない。
その諦める選択肢とは、『一人で何とかしようとすること』を諦める道だった。
???「《エレキゲイザー》!」
頭上から電気を帯びた魔法が広範囲に放たれる。
降り注ぐ魔法はひとつひとつ確実に敵を命中し、ライトの周囲を囲んでいたモンスターらは少し身を引いた。
ライト「…助かった、ありがとう。」
アンナ「別に、あんたのために動いてるんじゃないわよ。」
ライトの頭上から魔法を放った張本人はそのままライトの前に着地した。
いつも通りの素っ気ない態度だが、やはりこういう時の信頼感はとても高い。
アンナ「立てる?」
ライト「休ませてくれないのか。」
アンナ「今すぐ抜け出して見捨ててもいいんだけど。」
ライト「冗談だよ、悪かったって。」
一人でなくてもいい。
そう教えてくれたのがアンナだった。
だからこそ、これだけピンチになった今でも冷静で心の余裕を持っていられる。
アンナ「《グラセ》」
アンナはライトに背を向けたまま詠唱した。
ライトの傷が治癒していき、体力も回復していく。
アンナ「そろそろ自分で回復できるようになったらどう?」
ライト「うっ…それは、追い追いってとこで…。」
割と悩んでるところではある。
雷属性魔法以外に適性がないだけでなく、まさか一般人でも使えるような無属性の初級魔法ですら扱えない。
単に使い方がわからないだけでなく、もっと他に理由がありそうなくらいコツが掴めずにいた。
アンナ「そういえば、さっき言ってた翠苔竜は?」
ライト「さあ、見たところ見当たらないけど俺は倒してない。」
アンナ「まだこの辺りにいるかもしれないわ、さっさと倒して抜け出すわよ。」
ライト「ああ!」
2人は同時に真反対の方向へ駆け出した。
ここにいるのは小型個体と中型個体、数は多いが2人いれば十分な数だった。
ライトは次々とモンスターを倒していく。
ライト(ん…?)
ライトは戦闘中に違和感を憶えた。
倒していく間、偶然目に入ったアンナの姿がやけに変に見えた。
アンナの戦闘力であれば苦戦するはずない敵を相手にかなりの時間をかけている。
ライト「《シャインボルト》!」
一通りこちら側を片付け終えたライトはアンナの周囲にいるモンスターへ攻撃を始めた。
しかし、やはり苦戦する敵でもなく一撃で倒せてしまった。
ライト「体調でも悪いのか?」
アンナ「えっ、どうしたの急に。」
ライト「いや、アンナなら苦戦しない敵だったと思って。思ってたより時間かかってたから。」
アンナ「はぁ、あんた代表者でしょ?私がPt奪ってどうするのよ。」
その言葉にはっとさせられた。
これはサバイバルゲームであるが、勝敗を左右するのはPt数だ。
ライト「えっ、あっ。」
予想にもしなかった考えにライトは思わず声を漏らした。
ライト「じゃあ、全ての敵に少しづつ攻撃を加えてたのは…。」
アンナ「過去の行事の傾向的に、行事で出現するモンスターは個体ごとにHPが決まってるってわかってたの。だからライトが少ないマナ量で効率よく敵を倒せるようにギリギリまで調整してたのよ。」
ライト「そこまで計算してたのか、ありがとう。」
アンナ「チーム戦でずっとあんたのサポートに回ってたんだから、このくらい余裕ね。」
当たり前のようにアンナは淡々と言った。
HPが固定値だと気づいたことももちろん凄いことだが、その経験からギリギリを調整するマナの操作、役割を考える頭の回転の早さ、瞬時に敵の位置を把握する空間認識能力の高さ。
これらは簡単に身につくものではなく、相当な努力が必要なはずだ。
アンナは性格上あまり自分を誇ることはないが、ライトはアンナの強さをとても評価している。
アンナ「そういえば、さっき翠苔竜を倒してないって言ってたけど、さっき何と戦ってたの?」
始めからここへ向かっていたため、道中ここで戦っていたこともわかっている。
ライトの傷や周囲の荒れ具合を見れば、恐らく生徒相手に激闘していたんだと悟れた。
ライト「ラグナだよ。行事が始まってすぐに戦闘が始まって、1回なんとか逃げたけど翠苔竜に気を取られて後ろから奇襲を受けた。」
アンナ「へぇ…でもその様子だと、ちゃんと決着はついたのね。」
ライト「うん。和解もできた。」
アンナ「そ。よかった。」
誰よりも近くで前回の行事の様子を見て、同じ境遇にある人間同士だからこそ余計に安心してしまう。
アンナのその時の顔はこれまでで1番表情が柔らかく見えた。
ライト「そろそろ場所移ろうか。」
アンナ「そうね、とりあえず様子見ながら休憩を──」
その時、ライトは何かが迫ってきたのを感じた。
物凄い勢いでアンナに迫っている。
感じてから辿り着くまではまるで一瞬だった。
ライト「アンナ、危ない!!」
アンナ「えっ…?」
魔法というにはマナ量も多くなく、どちらかといえば物体のようだったが、人でもモンスターでもない。
目視する間もなくライトはアンナを庇うようにアンナの前に飛びついた。
──ブォォン!!
直後、その迫ってきたものがライトに触れた。
無色透明、物体でも液体でもない。
魔法とは言い難いような魔法。
風だった。
ライト「っ…!!」
全く辺りが荒れることもない静かな風がライトに接触すると、運ばれるように上空へ飛ばされていった。
アンナ「ライト!?」
風の勢いからは人が飛んでしまうほどの風力は感じられなかった。
それでも成人に近い男性の身体をいとも容易く遠くへ飛ばしていった。
これはただの風ではないとすぐにわかった。
???「50%が外れました。」
アンナ「…!!」
ゆっくりと風が吹いてきた方向から歩いてくる男性。
いつの間にそこにいたのかというほど近くまで歩いてきていた。
アンナ(全然気づかなかった…。)
本来そこにいたのか、はたまた瞬時にここまで来たのかは定かでは無い。
しかし、本人を察することですら困難なまでに風のような空気感だった。
アンナ「あなた、どうやって…?」
???「そんな怖い顔しないでくれ。一度チームを組んだ仲だろう?」
先程ライトはこの場でラグナと戦っていたと聞いた。
であればここにやって来るのも必然で、時間の問題だったということだ。
チーム戦では司令塔を務めたC組でいうアギトのような戦いができる頭脳派。
フェンだった。
ライト「はぁ…っ、はぁ…はぁ…。」
終わったと認識した瞬間、既に立ってられるほどの体力が残されていなかったことに気づいた。
何も考えられず、ただ荒れる息を整えようと呼吸のリズムの修正に意識を割かれ、周りなど気にしていられなかった。
──バタッ
ライトはそのまま地面に仰向けに倒れ込んだ。
全身に被った傷から痛みを感じ出す。
ライト「はぁ…はぁ…っはは、くそ。お手上げだな。」
ライトが倒れた周囲を囲うように四方八方から禍々しい気を感じる。
先程の戦闘でマナに寄せられて来たか、気づけば弱ったこの身体は餌となっていた。
ライト「…けど、まだ…負けてられないんだよね。」
ふらつきながらゆっくりと立ち上がる。
自分が代表者でなければキッパリ諦めてしまったかもしれない。
しかし、その諦める選択肢が浮かんだことが何故か嬉しく感じ、その選択肢を取らなかったことがまた嬉しかった。
ライト「感謝されることしてないよ。むしろ、俺がしないとね。」
前のライトなら絶対に諦めず、根気強く立ち振る舞い奮闘していたことだろう。
そのこと自体は悪くない、むしろ良いのだが、ライトの場合背負いすぎるのだ。
しかし色んなことを経験した今、すっと肩の力が抜けた。
諦める選択肢というのは、単に諦めるという意味では無い。
もちろん最初から諦めているわけでもない。
その諦める選択肢とは、『一人で何とかしようとすること』を諦める道だった。
???「《エレキゲイザー》!」
頭上から電気を帯びた魔法が広範囲に放たれる。
降り注ぐ魔法はひとつひとつ確実に敵を命中し、ライトの周囲を囲んでいたモンスターらは少し身を引いた。
ライト「…助かった、ありがとう。」
アンナ「別に、あんたのために動いてるんじゃないわよ。」
ライトの頭上から魔法を放った張本人はそのままライトの前に着地した。
いつも通りの素っ気ない態度だが、やはりこういう時の信頼感はとても高い。
アンナ「立てる?」
ライト「休ませてくれないのか。」
アンナ「今すぐ抜け出して見捨ててもいいんだけど。」
ライト「冗談だよ、悪かったって。」
一人でなくてもいい。
そう教えてくれたのがアンナだった。
だからこそ、これだけピンチになった今でも冷静で心の余裕を持っていられる。
アンナ「《グラセ》」
アンナはライトに背を向けたまま詠唱した。
ライトの傷が治癒していき、体力も回復していく。
アンナ「そろそろ自分で回復できるようになったらどう?」
ライト「うっ…それは、追い追いってとこで…。」
割と悩んでるところではある。
雷属性魔法以外に適性がないだけでなく、まさか一般人でも使えるような無属性の初級魔法ですら扱えない。
単に使い方がわからないだけでなく、もっと他に理由がありそうなくらいコツが掴めずにいた。
アンナ「そういえば、さっき言ってた翠苔竜は?」
ライト「さあ、見たところ見当たらないけど俺は倒してない。」
アンナ「まだこの辺りにいるかもしれないわ、さっさと倒して抜け出すわよ。」
ライト「ああ!」
2人は同時に真反対の方向へ駆け出した。
ここにいるのは小型個体と中型個体、数は多いが2人いれば十分な数だった。
ライトは次々とモンスターを倒していく。
ライト(ん…?)
ライトは戦闘中に違和感を憶えた。
倒していく間、偶然目に入ったアンナの姿がやけに変に見えた。
アンナの戦闘力であれば苦戦するはずない敵を相手にかなりの時間をかけている。
ライト「《シャインボルト》!」
一通りこちら側を片付け終えたライトはアンナの周囲にいるモンスターへ攻撃を始めた。
しかし、やはり苦戦する敵でもなく一撃で倒せてしまった。
ライト「体調でも悪いのか?」
アンナ「えっ、どうしたの急に。」
ライト「いや、アンナなら苦戦しない敵だったと思って。思ってたより時間かかってたから。」
アンナ「はぁ、あんた代表者でしょ?私がPt奪ってどうするのよ。」
その言葉にはっとさせられた。
これはサバイバルゲームであるが、勝敗を左右するのはPt数だ。
ライト「えっ、あっ。」
予想にもしなかった考えにライトは思わず声を漏らした。
ライト「じゃあ、全ての敵に少しづつ攻撃を加えてたのは…。」
アンナ「過去の行事の傾向的に、行事で出現するモンスターは個体ごとにHPが決まってるってわかってたの。だからライトが少ないマナ量で効率よく敵を倒せるようにギリギリまで調整してたのよ。」
ライト「そこまで計算してたのか、ありがとう。」
アンナ「チーム戦でずっとあんたのサポートに回ってたんだから、このくらい余裕ね。」
当たり前のようにアンナは淡々と言った。
HPが固定値だと気づいたことももちろん凄いことだが、その経験からギリギリを調整するマナの操作、役割を考える頭の回転の早さ、瞬時に敵の位置を把握する空間認識能力の高さ。
これらは簡単に身につくものではなく、相当な努力が必要なはずだ。
アンナは性格上あまり自分を誇ることはないが、ライトはアンナの強さをとても評価している。
アンナ「そういえば、さっき翠苔竜を倒してないって言ってたけど、さっき何と戦ってたの?」
始めからここへ向かっていたため、道中ここで戦っていたこともわかっている。
ライトの傷や周囲の荒れ具合を見れば、恐らく生徒相手に激闘していたんだと悟れた。
ライト「ラグナだよ。行事が始まってすぐに戦闘が始まって、1回なんとか逃げたけど翠苔竜に気を取られて後ろから奇襲を受けた。」
アンナ「へぇ…でもその様子だと、ちゃんと決着はついたのね。」
ライト「うん。和解もできた。」
アンナ「そ。よかった。」
誰よりも近くで前回の行事の様子を見て、同じ境遇にある人間同士だからこそ余計に安心してしまう。
アンナのその時の顔はこれまでで1番表情が柔らかく見えた。
ライト「そろそろ場所移ろうか。」
アンナ「そうね、とりあえず様子見ながら休憩を──」
その時、ライトは何かが迫ってきたのを感じた。
物凄い勢いでアンナに迫っている。
感じてから辿り着くまではまるで一瞬だった。
ライト「アンナ、危ない!!」
アンナ「えっ…?」
魔法というにはマナ量も多くなく、どちらかといえば物体のようだったが、人でもモンスターでもない。
目視する間もなくライトはアンナを庇うようにアンナの前に飛びついた。
──ブォォン!!
直後、その迫ってきたものがライトに触れた。
無色透明、物体でも液体でもない。
魔法とは言い難いような魔法。
風だった。
ライト「っ…!!」
全く辺りが荒れることもない静かな風がライトに接触すると、運ばれるように上空へ飛ばされていった。
アンナ「ライト!?」
風の勢いからは人が飛んでしまうほどの風力は感じられなかった。
それでも成人に近い男性の身体をいとも容易く遠くへ飛ばしていった。
これはただの風ではないとすぐにわかった。
???「50%が外れました。」
アンナ「…!!」
ゆっくりと風が吹いてきた方向から歩いてくる男性。
いつの間にそこにいたのかというほど近くまで歩いてきていた。
アンナ(全然気づかなかった…。)
本来そこにいたのか、はたまた瞬時にここまで来たのかは定かでは無い。
しかし、本人を察することですら困難なまでに風のような空気感だった。
アンナ「あなた、どうやって…?」
???「そんな怖い顔しないでくれ。一度チームを組んだ仲だろう?」
先程ライトはこの場でラグナと戦っていたと聞いた。
であればここにやって来るのも必然で、時間の問題だったということだ。
チーム戦では司令塔を務めたC組でいうアギトのような戦いができる頭脳派。
フェンだった。
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