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4.吾輩は学校に行く
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今日は月曜日だ。
勉強も嫌いだし学校に行くのは憂鬱であるが湊が行くから僕も行く。
「鈴もう俺行くよ」
玄関ではもうすでに準備を終えた湊が扉を開けて出ていこうとしていた。
「待って! 今行く!!」
僕が扉を開けると表札の横で待っててくれた。なんやかんや湊が僕のことを置いていったことはないのだが「待っててくれてありがとー!」と抱き着くと少し鬱陶しそうな顔をされた。
「お前ら今日も仲良しだなぁ」
この声は...
「お、壮馬おはよう」
生徒会のメンバーでありながら湊の親友であり、そして僕の天敵だ。
なんかあるとすぐ湊を僕から奪っていく…
ホントはお弁当だって二人きりで食べたいのに!!
今だってしれっと肩を組んでいる。
「おいおい、そんなに睨みつけるな」
僕と湊の時間の邪魔は許せない!!しかし警戒すべきはこの男だけではない。
「会長おはようございます!」
ーわぁ、夏目会長今日もカッコいい
ー彼女いるのかな、、
ー今、目が合っちゃったかもっ!
そう、湊はすごくモテる。生徒からの人気がすごい。
生徒会長らしい黒髪に全く着崩していない制服、程よい高身長、そして穏やかな性格が女子生徒の心を射抜いているのだ。
しかし、この壮馬とかいう男は茶髪でネクタイは着いてない、左耳にはシルバーのピアスが揺れていてチャラい。ピアスが揺れるたびに猫じゃらしを彷彿とさせ捕まえたくなるのも腹立たしい…。
しかも!なんと影では湊と並ぶ2大王子と呼ばれているのだ。
「あ!湊君、壮馬君、鈴君おはよー!!イケメン仲良しトリオじゃん!!(笑)」
クラスメイトが次々と挨拶をしてくる。
湊と壮馬はこの学校の人気者だ。たしかに、湊みたいに優しくて、カッコよくて、頭も良かったら人気なのは分かる。むしろその良さに気付けない人のほうがおかしい。
しかし!!
なんで、このチャラ男(壮馬)まで人気があるのか分からない!!
「鈴くん、そんなに見つめられたら照れちゃうなぁ」
壮馬が冗談めかしたことを言ってくる。
うざ、、
「なに?壮馬さんは席あっちでしょ」
「その『壮馬さん』呼びやめろって、友達じゃん」
この軽いノリも苦手だ。たしかに顔"だけ"はイケメンだと思う。でも、、
「ちょっと湊ー、鈴君が冷たいんだけどー」
壮馬が湊に肩を組みはじめた。周りの女子たちはイケメン同士の絡みにキャーキャー言っている。
「鈴、壮馬はいい奴だから仲良くしてやって」
キーンコーンカーンコーン…
湊はそれだけ言うと自分の席に行ってしまった。
またしてもコイツ(壮馬)のせいで貴重な湊との時間を無駄にしてしまった…。
はっ!!
壮馬の顔をみると少し目を細めながらニヤニヤとしている。
「ほらほらぁ、オレいい奴だからさ、仲良くしてよー」
「うわっ!」
そう言って僕の頭をワシャワシャとしてきた。
それを見ていた湊が呆れたように、でも優しく微笑んでいたことはまだ知らない。
勉強も嫌いだし学校に行くのは憂鬱であるが湊が行くから僕も行く。
「鈴もう俺行くよ」
玄関ではもうすでに準備を終えた湊が扉を開けて出ていこうとしていた。
「待って! 今行く!!」
僕が扉を開けると表札の横で待っててくれた。なんやかんや湊が僕のことを置いていったことはないのだが「待っててくれてありがとー!」と抱き着くと少し鬱陶しそうな顔をされた。
「お前ら今日も仲良しだなぁ」
この声は...
「お、壮馬おはよう」
生徒会のメンバーでありながら湊の親友であり、そして僕の天敵だ。
なんかあるとすぐ湊を僕から奪っていく…
ホントはお弁当だって二人きりで食べたいのに!!
今だってしれっと肩を組んでいる。
「おいおい、そんなに睨みつけるな」
僕と湊の時間の邪魔は許せない!!しかし警戒すべきはこの男だけではない。
「会長おはようございます!」
ーわぁ、夏目会長今日もカッコいい
ー彼女いるのかな、、
ー今、目が合っちゃったかもっ!
そう、湊はすごくモテる。生徒からの人気がすごい。
生徒会長らしい黒髪に全く着崩していない制服、程よい高身長、そして穏やかな性格が女子生徒の心を射抜いているのだ。
しかし、この壮馬とかいう男は茶髪でネクタイは着いてない、左耳にはシルバーのピアスが揺れていてチャラい。ピアスが揺れるたびに猫じゃらしを彷彿とさせ捕まえたくなるのも腹立たしい…。
しかも!なんと影では湊と並ぶ2大王子と呼ばれているのだ。
「あ!湊君、壮馬君、鈴君おはよー!!イケメン仲良しトリオじゃん!!(笑)」
クラスメイトが次々と挨拶をしてくる。
湊と壮馬はこの学校の人気者だ。たしかに、湊みたいに優しくて、カッコよくて、頭も良かったら人気なのは分かる。むしろその良さに気付けない人のほうがおかしい。
しかし!!
なんで、このチャラ男(壮馬)まで人気があるのか分からない!!
「鈴くん、そんなに見つめられたら照れちゃうなぁ」
壮馬が冗談めかしたことを言ってくる。
うざ、、
「なに?壮馬さんは席あっちでしょ」
「その『壮馬さん』呼びやめろって、友達じゃん」
この軽いノリも苦手だ。たしかに顔"だけ"はイケメンだと思う。でも、、
「ちょっと湊ー、鈴君が冷たいんだけどー」
壮馬が湊に肩を組みはじめた。周りの女子たちはイケメン同士の絡みにキャーキャー言っている。
「鈴、壮馬はいい奴だから仲良くしてやって」
キーンコーンカーンコーン…
湊はそれだけ言うと自分の席に行ってしまった。
またしてもコイツ(壮馬)のせいで貴重な湊との時間を無駄にしてしまった…。
はっ!!
壮馬の顔をみると少し目を細めながらニヤニヤとしている。
「ほらほらぁ、オレいい奴だからさ、仲良くしてよー」
「うわっ!」
そう言って僕の頭をワシャワシャとしてきた。
それを見ていた湊が呆れたように、でも優しく微笑んでいたことはまだ知らない。
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