見捨てられた俺と追放者を集める女神さま スキルの真価を見つけだし、リベンジ果たして成りあがる

腰尾マモル

文字の大きさ
上 下
15 / 459

【第15話】天の糸

しおりを挟む

アイ・テレポートで効率よく移動するには如何にして視界を確保できるかが鍵になる。山岳地帯に入る前に俺達は通るルートを念入りに打ち合わせしてから移動した。

 険しい斜面をスキップして、いきなり頂点付近まで瞬間移動できるのはとんでもなく楽ではあるものの、高低差による急激な気圧変化の影響で耳がキーンと鳴って驚いた。

 目の前の山の頂点に到達しても、次から次に山が現れる山岳地帯は中々の強敵だった。雲の影響で飛びたい方向へ飛べない事も多く、俺達は苦しめられた。

「ハァハァ、想像以上に大変ですね、正直侮っていました。昨日よりも休憩を多くとって進んでいるのに疲れが大きいです。空気が薄い影響でしょうか? それに行っても行っても山ばかりでちょっと気が滅入ってしまいますね。速く移動して船に間に合わせなければいけないのに」

「二人分飛んでいるからなおさら大変だしな。よし、じゃあ俺が少しでも負担を減らせるように頑張るとするか」

 俺はアイ・テレポート直後で疲れているリリスをおんぶし、山を歩き始めた。

「ガ、ガラルドさん? 重いですよ私、おろしてください」

「全然重くないから大丈夫だ、それにリリスが休んでいる間に俺がリリスをおぶって視界の良い場所へ迂回できれば、次のアイ・テレポートの距離も伸ばすことができるだろ? それを積み重ねていけばアイ・テレポートの回数も減らせて、きっと船にも間に合うはずだ」

「ガラルドさんは今日もかっこいいなぁ、でも私の胸が当たっているからって背中に意識を集中させないでくださいね」

「馬鹿な事言ってないで少しでも呼吸を整えておけよ」

「あしらわれた……こんなに可愛い女の子をおぶっているのに勿体ないですよ」

「はいはい」

 リリスの自画自賛を受け流しながら俺達はアイ・テレポートとおんぶの連携で着々と進んでいった。

そろそろ夕方になろうかという頃、俺達の前にひときわ細長い山が目に入った、頂上は少し雲に隠れているようだが、リリスが指を差して細長い山を登ろうと提案してきた。

「ガラルドさん、目の前の山の頂点に行きましょう。この細長い山は通称『天の糸』と呼ばれていて、晴れの日は遠くからでも見えるほど高いですから、知る人ぞ知る名所と言われています。実際に頂点まで登った人は数えるほどしかいないと聞きますが」

「今、立っている場所からだとほぼ真上だぞ? 登るメリットなんてあるのか? それに時間的にも夕方が近くなっているから寄り道なんてしている暇はないぞ」

「まぁまぁ、いいじゃないですか、折角ヘカトンケイル領の山岳地帯まで来たんですし、寄っていきましょうよ、それに『天の糸』が見えるということはシンバード行きの港まであと少しですし」

 一番頑張っていて残り体力も把握しているリリスが言うのだから願望は聞くべきかもしれない。俺はそう判断し、首を縦に振って、リリスの肩を掴んだ。

「さあ、行きますよ、アイ・テレポート!」

 『天の糸』の雲で隠れていないギリギリのポイントまで飛んだ後、俺はリリスをおんぶして登頂を続けた。ますます高くなってきた影響で中々呼吸が整わないリリスを見ていると結構無茶をさせてきたのかもしれない。

 リリス曰く、アイ・テレポートは15秒間全力疾走した時のような疲労感に襲われるらしく、転送量が増えたり、二人になったりすれば比例して疲労度が上がるらしい。

それを休みながらとはいえ何度も繰り返しているリリスは本当にタフな女神だ。それだけ疲れが溜まるにも関わらず『天の糸』を登りたいと言うのは、きっと憧れの気持ちが強いのだろう。

螺旋階段のようになっている山道は雲で視界が悪くなっており、アイ・テレポートも使えそうではない。ここは俺が頑張るところだと気合を入れて進み続けると、雲に覆われた視界は少しずつ明瞭になっていき、頂点についた時には見た事がない程の爽やかな青空が広がっていた。

 真昼時ならもっと青々しい空だったのかもしれないが、それでも本当に綺麗な青空だ。危険な登山を辞められない人間の気持ちが少しだけ分かった気がする。俺の背中でぐったりとしていたリリスも飛び起きて、目をキラキラとさせている。

「ガラルドさん、空が本当に綺麗ですね、天の中にいる感じといいますか、昼と夕方の間みたいな色合いも味がありますし」

「そうだな、別の時間帯にも来てみたいぐらいに素晴らしい景色だな」

「あれ、それって別の機会でのデートのお誘いですか? 喜んでお受けいたします」

「二人で来たいとは一言も言ってないけどな、それよりもリリス、下も見てみろ、雲海が綺麗だぞ」

「わぁ、本当に綺麗、綿の海にいるみたいです」

 綿の海という感想は正にその通りで、地面なんてほとんど見えない状態である。かつて、これほどまでに視界が白色に占有された経験は俺にはない。

その景色は正に絶景で、もしかしたら空を見た時以上に感動したかもしれない。

時々雲の切れ間から見える高原や木々も間近で見る時よりもどこか神々しく見えて、天界とはこういった場所なのかもしれないと感動を覚えた。

 俺達は存分に景色を楽しんだあと、リリスはそれを絵に描き始め、俺は冒険日誌に今の率直な気持ちを書き込んだ。二人とも作業を終えたあと、次はどこにアイ・テレポートするかを話し合った。

「さあ、そろそろ下に降りる事を考えようぜ、時々雲の切れ間から地面が見えるからそこにアイ・テレポートで移動するか?」

「いえ、私には別の考えがありまして。実はこの山岳地帯には特定の時間に吹く風があって、その時間は雲が結構流されて消えるんです。だからその時に一気に北の平原へ飛びたいと思います。その隙を逃さないようにガラルドさんは私の肩をずっと掴んでおいてくださいね」

 そして俺達は風が吹くのを待ち続けた。十分ほど経ったところで、リリスの言う通り風が西から強く吹き始めた。下方に見える雲は散り散りに動き始め、やがてくっきりと地面が姿を現した。

「チャンスです! 港近くの平原が視界に入りました、一気に飛びますよ、アイ・テレポート!」

 そして俺達は山岳地帯の一番高い位置から海抜に近い平原まで一気に瞬間移動した。かなり冷え込んだ山頂から移動した影響か随分と暑さを感じる。

前方10キード程には目的の船が出ている港町があり、後ろを振り返ると数秒前までいた『天の糸』が小さくうっすらと見えていた。

 改めてリリスのスキルの凄さを実感した。もしかしたらリリスの視力が上がればもっと遠くまで飛ぶことも出来るのだろうか?

「ハァハァ、無事に雲が動いて平原に飛べてよかったです。さぁ港町まであと少しです、美少女をおんぶする時間ですよ、ガラルドさん!」

 もうここまできたら今いる場所でゆっくりと休んで息を整えたあと、港町まで一気にアイ・テレポートをすればいいのでは? と口まで出かかっていたが、アイ・テレポートで出現したところを港町の人に見られても驚かれるだろうし、リリスはもう休ましてあげた方がいいだろうと考え、俺はリリスをおんぶした。

「美少女かどうかは分からないが、これだけおんぶしていると娘がいるような気分になってくるな」

「駄目です! ちゃんと恋愛対象としてドキドキしてくれなきゃいけませんよ!」

「お前は何が目的なんだよ!」

 旅の二日目もくだらないやりとりを続けながら進み続けた俺達は遂にシンバードまであと一歩のところまで辿り着いた。

シンバードに関しては情報が少なく、もしかしたらヘカトンケイルに居た時以上に危険な目に合うかもしれないが、それでも俺の冒険心が止まる事は無い。

 俺はリリスを背負い、ワクワクする気持ちを抑えながら平原を一歩一歩進んでいった。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる

シンギョウ ガク
ファンタジー
※2019年7月下旬に第二巻発売しました。 ※12/11書籍化のため『Sランクパーティーから追放されたおっさん商人、真の仲間を気ままに最強SSランクハーレムパーティーへ育てる。』から『おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる』に改題を実施しました。 ※第十一回アルファポリスファンタジー大賞において優秀賞を頂きました。 俺の名はグレイズ。 鳶色の眼と茶色い髪、ちょっとした無精ひげがワイルドさを醸し出す、四十路の(自称ワイルド系イケオジ)おっさん。 ジョブは商人だ。 そう、戦闘スキルを全く習得しない商人なんだ。おかげで戦えない俺はパーティーの雑用係。 だが、ステータスはMAX。これは呪いのせいだが、仲間には黙っていた。 そんな俺がメンバーと探索から戻ると、リーダーのムエルから『パーティー追放』を言い渡された。 理由は『巷で流行している』かららしい。 そんなこと言いつつ、次のメンバー候補が可愛い魔術士の子だって知ってるんだぜ。 まぁ、言い争っても仕方ないので、装備品全部返して、パーティーを脱退し、次の仲間を探して暇していた。 まぁ、ステータスMAXの力を以ってすれば、Sランク冒険者は余裕だが、あくまで俺は『商人』なんだ。前衛に立って戦うなんて野蛮なことはしたくない。 表向き戦力にならない『商人』の俺を受け入れてくれるメンバーを探していたが、火力重視の冒険者たちからは相手にされない。 そんな、ある日、冒険者ギルドでは流行している、『パーティー追放』の餌食になった問題児二人とひょんなことからパーティーを組むことになった。 一人は『武闘家』ファーマ。もう一人は『精霊術士』カーラ。ともになぜか上級職から始まっていて、成長できず仲間から追放された女冒険者だ。 俺はそんな追放された二人とともに冒険者パーティー『追放者《アウトキャスト》』を結成する。 その後、前のパーティーとのひと悶着があって、『魔術師』アウリースも参加することとなった。 本当は彼女らが成長し、他のパーティーに入れるまでの暫定パーティーのつもりだったが、俺の指導でメキメキと実力を伸ばしていき、いつの間にか『追放者《アウトキャスト》』が最強のハーレムパーティーと言われるSSランクを得るまでの話。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!

よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。 10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。 ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。 同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。 皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。 こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。 そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。 しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。 その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。 そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした! 更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。 これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。 ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~

川嶋マサヒロ
ファンタジー
 ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。  かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。  それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。  現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。  引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。  あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。  そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。 イラストは ジュエルセイバーFREE 様です。 URL:http://www.jewel-s.jp/

まったく知らない世界に転生したようです

吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし? まったく知らない世界に転生したようです。 何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?! 頼れるのは己のみ、みたいです……? ※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。 私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。 111話までは毎日更新。 それ以降は毎週金曜日20時に更新します。 カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...