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本編~2ヶ月目~
第27話~転移発生~
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~中井・中落合~
~目白大学周辺~
日付が変わって土曜日。
僕は朝早くから、新宿区の散策に余暇の時間を充てていた。
新宿区の中で穴が開いた形跡を見つけられれば儲けもの、手がかりを掴めたらいいなと思いつつ、僕は歩を進めていた。
しかし新宿区と言えど、決して狭い区域ではない。穴がそんなに都合よく開いてくれるとも限らないわけで、半ば当てずっぽうに、あてどなく歩いている現実がそこにある。
そんなわけで何の確信を得るでもなく、高田馬場を通り過ぎてそこから西側、落合地域を僕はのんびり歩いていた。
新宿区中心部の喧騒から大きく離れた落合地域は、都心のベッドタウンとして栄えている背景もあって住宅街が広がっている。
その為、周辺の風景がどこまでも家、家、家だ。
時折学校や公共施設が見受けられ、同じ新宿区管内とは思えないほどのんびりした時間が流れていた。
僕が今歩いている新宿区と中野区の境目あたりには、どうやら大学もあるらしい。
「(結構歩いたな……帰りは西武新宿線で新宿まで向かおうか……?)」
ぼんやりと、帰りの道筋について思案していた僕は、何かを感じてふと足を止めた。
ぼんやりと感じる、体内の中心部に生じた熱。身体の真央に力が流れ込んでくる感覚。
僕には強く覚えがあった。魔力だ。
道の端に身体を寄せて目を閉じ、魔力の流れに意識を集中する。
魔力が穴から流れ出しているなら、必ず流れが生じているはずだ。
そう確信していた僕の思った通りに、魔力の流れに方向があるのが感じ取れる。
僕はその方向に逆らうように、魔力の流れ出しているポイントに向かって、まっすぐに歩を進めた。
「(……あそこか)」
程無くしてそのポイントは見つかった。
目白大学の近傍、路地の入り口に確かに穴は開いていた。
街の人には、他の世界と繋がる穴が開いているとは思えない、何の変鉄もない路地に見えることだろう。
だが確かに、空間が揺らいでいるのが僕には感じ取れる。そこには確かに「本来有るべきでない何か」があった。
目の前に、自分の元居た世界に繋がる道が開かれている。
その穴が繋がる先がどこの国に繋がるか、そもそも安全な場所に繋がるかは不明だが、確かに元の世界に繋がる穴が開いている。
数ヵ月前の僕ならば、これを好機と捉えてすぐに飛び込んでいただろう。
繋がる先がどこの国であれ、戻れれば冒険者ギルドの目にも留まるし、時間をかけても帰ることが出来るからだ。
しかしそれは則ち、エティやパスティータ、アンバスにシフェールといった、仲間達をこちらの世界に置いていくことに他ならない。
皆を置いて僕一人だけで、元の世界に帰るのは、さすがに申し訳が立たない。
それに今はリンクス株式会社に籍を置く会社員でもある。
会社に何の連絡もせず、勝手に自分の世界に帰ってしまうのは、拾ってくれた政親にも申し訳ない。
実際、陽羽南をオープンして一ヶ月と半分くらい、常連になってくれるお客さんも出て、自分目当てに来てくれる人もいなくはない。それを全てかなぐり捨てて帰るのは、どうなのだろう。
僕はその場から動けずに立ち尽くしていた。
目の前にある千載一遇のチャンスを、掴む勇気を出せずにいた。
知ってしまったのだ、残していく恐怖というものを。
行くべきか、退くべきか。答えを出せずにいる僕の視界に、飛び込んでくる人影があった。
「やっべ、間に合うか!?」
それは齢二十前後の青年だった。目白大学の学生だろう、時間帯からしてこれから講義に向かうのだろうか。
僕がいる道の向こう側、視界を横切る大通りから件の路地に曲がっていこうとしている。
その路地には僕たちの世界へ繋がる穴が口を開けている。
まずい。
「君、待って……!」
思わず叫び声が口をついて出た。
だが大通りを挟んだ向こう側、如何に人や車の行き来が少なくとも、距離がありすぎる。
果たして名も知らぬ青年の身体が穴に触れるや否や、通り抜けるようにその姿がかき消えた。
それと共に体内に流れ込んでくる魔力が途切れる。僕の目には見えないが、青年が通り抜けたタイミングで穴が閉じたらしい。
「くっ……!」
思わず歯噛みした。
僕が先に飛び込んでいれば、かの青年は穴を潜らず、無事に大学に着けていたかもしれない。
勿論そんな保証はない。僕が潜ったその後から、彼がついてきた可能性も無くはない。
だがそれでも、今日この瞬間に、一人の無辜の民が、この平和な世界から全く様相の異なる世界へと旅立ってしまった。
それは、厳然たる事実だ。
しばしの間、僕はその場に立ち竦んだままでいた。
彼の後にも何人かの大学生が路地へ入っていったが、転移することはなく普通に通り抜けていくばかりである。
そんな様子を目の当たりにしながら、僕はスマートフォンの電話アプリを起動させた。
かける先は新宿区役所転移課課長、マルチェッロ・クズマーノの個人の携帯電話。
課にかけるよりは確実に繋がるからと、教えられていた番号だ。
「……もしもし、マルチェッロです。カマンサックさん、どうしました?」
スピーカーの向こうからマルチェッロの穏やかな声が聞こえてくる。
僕は一つ深呼吸をし、伝えるべき事柄を口にした。
「……今、中落合の、目白大学の傍にいます。
つい3分ほど前、青年が一人、僕たちの世界への穴を通っていきました」
~神聖クラリス帝国・城塞都市ヴェノ~
~市場前広場~
路地を通った先は、ファンタジー世界だった。
何を言ってるか分からないと思うが、俺も何が起こったのか分からない。
確かに俺は大学に通じる近道である路地の入り口を曲がった。
二限の講義に間に合わせようと、急いでいたのも事実だ。
だが路地を通り抜けた先には、大学前の通りは無く、変わりに煉瓦造りの建物やら石畳の道やらが広がり、人間でない生き物たちが何でもないようにそこらを歩いていたのだ。
「こ、ここは……」
大関《おおぜき》 誠、20歳。
どうやら異世界への第一歩を踏み出してしまったらしい俺は、人混みの最中で途方にくれるのであった。
~第28話へ~
~目白大学周辺~
日付が変わって土曜日。
僕は朝早くから、新宿区の散策に余暇の時間を充てていた。
新宿区の中で穴が開いた形跡を見つけられれば儲けもの、手がかりを掴めたらいいなと思いつつ、僕は歩を進めていた。
しかし新宿区と言えど、決して狭い区域ではない。穴がそんなに都合よく開いてくれるとも限らないわけで、半ば当てずっぽうに、あてどなく歩いている現実がそこにある。
そんなわけで何の確信を得るでもなく、高田馬場を通り過ぎてそこから西側、落合地域を僕はのんびり歩いていた。
新宿区中心部の喧騒から大きく離れた落合地域は、都心のベッドタウンとして栄えている背景もあって住宅街が広がっている。
その為、周辺の風景がどこまでも家、家、家だ。
時折学校や公共施設が見受けられ、同じ新宿区管内とは思えないほどのんびりした時間が流れていた。
僕が今歩いている新宿区と中野区の境目あたりには、どうやら大学もあるらしい。
「(結構歩いたな……帰りは西武新宿線で新宿まで向かおうか……?)」
ぼんやりと、帰りの道筋について思案していた僕は、何かを感じてふと足を止めた。
ぼんやりと感じる、体内の中心部に生じた熱。身体の真央に力が流れ込んでくる感覚。
僕には強く覚えがあった。魔力だ。
道の端に身体を寄せて目を閉じ、魔力の流れに意識を集中する。
魔力が穴から流れ出しているなら、必ず流れが生じているはずだ。
そう確信していた僕の思った通りに、魔力の流れに方向があるのが感じ取れる。
僕はその方向に逆らうように、魔力の流れ出しているポイントに向かって、まっすぐに歩を進めた。
「(……あそこか)」
程無くしてそのポイントは見つかった。
目白大学の近傍、路地の入り口に確かに穴は開いていた。
街の人には、他の世界と繋がる穴が開いているとは思えない、何の変鉄もない路地に見えることだろう。
だが確かに、空間が揺らいでいるのが僕には感じ取れる。そこには確かに「本来有るべきでない何か」があった。
目の前に、自分の元居た世界に繋がる道が開かれている。
その穴が繋がる先がどこの国に繋がるか、そもそも安全な場所に繋がるかは不明だが、確かに元の世界に繋がる穴が開いている。
数ヵ月前の僕ならば、これを好機と捉えてすぐに飛び込んでいただろう。
繋がる先がどこの国であれ、戻れれば冒険者ギルドの目にも留まるし、時間をかけても帰ることが出来るからだ。
しかしそれは則ち、エティやパスティータ、アンバスにシフェールといった、仲間達をこちらの世界に置いていくことに他ならない。
皆を置いて僕一人だけで、元の世界に帰るのは、さすがに申し訳が立たない。
それに今はリンクス株式会社に籍を置く会社員でもある。
会社に何の連絡もせず、勝手に自分の世界に帰ってしまうのは、拾ってくれた政親にも申し訳ない。
実際、陽羽南をオープンして一ヶ月と半分くらい、常連になってくれるお客さんも出て、自分目当てに来てくれる人もいなくはない。それを全てかなぐり捨てて帰るのは、どうなのだろう。
僕はその場から動けずに立ち尽くしていた。
目の前にある千載一遇のチャンスを、掴む勇気を出せずにいた。
知ってしまったのだ、残していく恐怖というものを。
行くべきか、退くべきか。答えを出せずにいる僕の視界に、飛び込んでくる人影があった。
「やっべ、間に合うか!?」
それは齢二十前後の青年だった。目白大学の学生だろう、時間帯からしてこれから講義に向かうのだろうか。
僕がいる道の向こう側、視界を横切る大通りから件の路地に曲がっていこうとしている。
その路地には僕たちの世界へ繋がる穴が口を開けている。
まずい。
「君、待って……!」
思わず叫び声が口をついて出た。
だが大通りを挟んだ向こう側、如何に人や車の行き来が少なくとも、距離がありすぎる。
果たして名も知らぬ青年の身体が穴に触れるや否や、通り抜けるようにその姿がかき消えた。
それと共に体内に流れ込んでくる魔力が途切れる。僕の目には見えないが、青年が通り抜けたタイミングで穴が閉じたらしい。
「くっ……!」
思わず歯噛みした。
僕が先に飛び込んでいれば、かの青年は穴を潜らず、無事に大学に着けていたかもしれない。
勿論そんな保証はない。僕が潜ったその後から、彼がついてきた可能性も無くはない。
だがそれでも、今日この瞬間に、一人の無辜の民が、この平和な世界から全く様相の異なる世界へと旅立ってしまった。
それは、厳然たる事実だ。
しばしの間、僕はその場に立ち竦んだままでいた。
彼の後にも何人かの大学生が路地へ入っていったが、転移することはなく普通に通り抜けていくばかりである。
そんな様子を目の当たりにしながら、僕はスマートフォンの電話アプリを起動させた。
かける先は新宿区役所転移課課長、マルチェッロ・クズマーノの個人の携帯電話。
課にかけるよりは確実に繋がるからと、教えられていた番号だ。
「……もしもし、マルチェッロです。カマンサックさん、どうしました?」
スピーカーの向こうからマルチェッロの穏やかな声が聞こえてくる。
僕は一つ深呼吸をし、伝えるべき事柄を口にした。
「……今、中落合の、目白大学の傍にいます。
つい3分ほど前、青年が一人、僕たちの世界への穴を通っていきました」
~神聖クラリス帝国・城塞都市ヴェノ~
~市場前広場~
路地を通った先は、ファンタジー世界だった。
何を言ってるか分からないと思うが、俺も何が起こったのか分からない。
確かに俺は大学に通じる近道である路地の入り口を曲がった。
二限の講義に間に合わせようと、急いでいたのも事実だ。
だが路地を通り抜けた先には、大学前の通りは無く、変わりに煉瓦造りの建物やら石畳の道やらが広がり、人間でない生き物たちが何でもないようにそこらを歩いていたのだ。
「こ、ここは……」
大関《おおぜき》 誠、20歳。
どうやら異世界への第一歩を踏み出してしまったらしい俺は、人混みの最中で途方にくれるのであった。
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