大関誠は温泉大臣~俺、異世界に温泉旅館作ります!~

八百十三

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第2章 驚きの温泉

世界紹介

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■チェルパ
「チェルパ」と呼ばれる惑星に展開する、「人間ヒューマン、エルフ族、獣人ビーストレイス鳥人バードレイス竜人ドラゴンレイス魚人ウォーターレイス及び魔物・魔族が存在する」世界。
ラトゥール大陸というチェルパの北半球に位置する巨大な大陸に国が形成され、大陸を取り巻く海上に諸島や小島が多数浮かぶ様式をしており、多くの人がラトゥール大陸で生活をしている。
世界の総人口は30億人程度。人間ヒューマンが4割、エルフ族全体が3割、獣人ビーストレイス鳥人バードレイス竜人ドラゴンレイスがいずれも1割程度、少数の魚人ウォーターレイスという人口構成。

一年は360日、12の月に分かれ一月はいずれも30日ある。一日の長さは地球の約半分の12時間。
暦は全世界的に「神聖暦」と呼ばれる、神聖クラリス帝国発祥の暦が採用されており、物語開始時点で神聖暦751年熱月13日。

気候はラトゥール大陸の北部と南部を除いて一年中温暖で過ごしやすく、四季の移り変わりは激しくない。大陸の北部は寒冷地で一年中雪に覆われており、大陸の南方にある諸島群は一年中蒸し蒸しと暑い。
内陸部は乾燥しがちな気候だが、大陸は水量の豊富な地下水脈が網の目のように通っており、湧水を利用した井戸水が生活に深く根付いている。
食生活は小麦と大麦が中心で、主食はパンが基本。大陸南方や諸島群では米の生産も盛んで、大陸内の一部の飲食店で米料理を食べられることもある。
野菜は根菜類を中心に広く栽培されており、特にジャガイモとニンジン、ローズビートの栽培が大陸全土で盛ん。

大気中に「魔力」と呼ばれるエネルギー粒子が遍く満ちており、これを体内に取り込んだり魔法陣に取り込ませたりして扱う「魔法」が、全世界で発達・普及している。

今回主な舞台となる神聖クラリス帝国は、ラトゥール大陸の西端に位置する国家。
その他の主な国家として、大陸東部のシュマル王国、大陸北部のエルデナー共和国、大陸中南部のディエチ首長国が存在している。


■神聖クラリス帝国
ラトゥール大陸西方に位置する君主制国家。国土はフランス全土くらいで、大陸の中では大きな国になる。
帝都クラレンスが国の中央部西よりに位置し、その他は北部の港湾都市ダッソー、西部の港湾都市クロワザード、東部の城塞都市ヴェノ、南部の城塞都市アレが街の規模として大きい。
国の行政区分は上記四都市と帝都を中心とした五区から構成されている。

ラトゥール大陸の中で最も長い歴史を持つ国家であり、また世界全土に広く布教されている宗教「ファヤ教」の総本山を有するため、大陸全土に強い発言権を持つ。
当然ながら他の国家からも一目置かれる存在だが、その外交手腕は融和政策一辺倒であり、他国への自発的な侵略は一度として行われていない。
これには自国の領土が肥沃で恵まれており、気候も安定しているため、領土拡大の必要が薄いからと考えられている。
その反面、大陸最強とも謳われる神聖五芒騎士団を始め、国内に有する軍事力は他国の追随を許さず、チェルパの人々を脅かす魔物や魔族の被害を食い止める最後の砦とも目されている。
国内の冒険者ギルドに所属する冒険者の数も大陸中で最多。

魔物による襲撃が日常的にあるが、国内の治安は安定しており、領主や君主への信頼も厚い。
また、国土内に火山が多い関係で温泉や霊泉スプリングが多く存在し、温泉を利用した入浴や療養が盛ん。


■ソレーア
「太陽系」という星系に「地球」という居住可能惑星があり、「人間ヒューマンのみが総勢70億人いる」世界。
いわゆる読者の皆さんがいる「現実世界」の、チェルパにおける呼び名。
大気中の魔力は存在せず、魔法という概念が存在しない代わりに、科学技術や工業技術が凄まじく発達しており、電気エネルギーを以てありとあらゆる機械を操る驚異の世界。
また、物品や食品の流通システムも発達している上に、電波やデジタル回線を利用した相互通信により、全世界でリアルタイムに情報の発信・受信を行えることも特徴の一つ。

元来は人間ヒューマンしか存在しない・存在し得ない世界だが、様々な異世界と位相が重なり、ゲートが出現することで他種族の流入も僅かながら行われている。
同時にゲートを通ってのソレーアから他の異世界への人間の転移も発生しているため、人口の総数こそ大きな変動はないものの、人間ヒューマン以外に様々な種族が、様々な国に入植して人間ヒューマンに混じって生活している。

『ニホン』と呼ばれる島国については特にゲートの発生頻度が高く、他の国よりも異種族の割合が比して多く、転移による異世界への流入も頻発している。
文字体系はチェルパのいずれの国とも一致しないが、言語体系については公用語の日本語が、チェルパ共通語と非常に高い割合で一致している。


■魔法
チェルパで普遍的に普及している、大気中の「魔力」をエネルギー源とした、数々の現象を発生させる技術。

その技術は火をおこす、水を浄化して生活に用いれるようにする、といった日常生活に密着したものから、火炎弾を飛ばす、竜巻を起こすなど超自然的な現象を発生させるものまで、多種多様。
その為魔法そのものについては初等学校や職業訓練校でも指導を行っており、この世界に生きる人々なら程度の大小こそあれど誰でも使えるようになっている。
大気中の「魔力」を取り込んで行使するため、周囲に魔力が満ちている環境であれば制限なく使用できるが、大規模な魔法になると体内に取り込む魔力量も増えるため、連発は出来ないようになっている。

魔法の形態には二種類あり、呪文の詠唱を用いて現象を発生させるものと、魔法陣を描いて現象を発生させるものがある。
呪文の詠唱を用いるタイプはその場で魔法を組み上げて行使するために繰り返し使うのには向かないが、状況に応じて柔軟に使用できる。
魔法陣を描くタイプは最大出力、形態、効果を予め固定して用いるために繰り返し何度も使用することに適しているが、柔軟な運用には向かない。
主に戦闘用の魔法は呪文で、生活用の魔法は魔法陣で、というケースが多い。

魔法は火、水、風、大地の自然四属性と、光、影、衝の理三属性の、計七つの属性に大別され、それぞれの属性ごとの適性は個人個人で異なる。
これらの属性への適性は定期的な検査が義務付けられており、検査結果は国ごとに、住民情報と共に厳密に管理されている。この検査結果によって職業の選択肢にも影響する。
「魔力」は太陽光と共に降り注ぐと考えられている。
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