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本編

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「…ぉ…リオ。大丈夫か?」
「え…あ、はい…」

少しぼーっとしていた。…一瞬のうちにお城に帰ってくるだなんて誰も思わないでしょ?

「初め…初めてではないか。あの洞窟のも一応転移門だからな…。気分が悪くなったりはしてないか?」
「大丈夫…です」

びっくりして腰が抜けそうになってるだけで…。

小さくサトの服を握っているとそっと抱き上げられた。

「サト…?」
「何も伝えずにいきなり転移してしまってすまない。フィオナ」
「はい!!…早いですわね。何も言わずに出てきました?」
「…」
「図星ですか。まぁいいですわ。こちらから連絡しておきます。それで、ご要件はなんですか?」
「リオの相手をしていてくれ。…私はこいつを捨ててくる」
「ヤメロ!!チクショウナンデ尾行シテルノガ分カッタンダ!!」
「お前が何もせずにいなくなるなんて有り得ないからな」

サトはまたいなくなってしまった。

「ふふ。あのクソ妖精どうしてやりましょうか」
「く…え?」
「あら、なんでもありませんわ」
「え…いま…」
「なんでもありませんわ?」
「はい…」

なんか…フィオナが怖い。いつもとおんなじ笑顔のはずなのに…怖い。
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