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番外編

ハロウィン

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「とりっくおあとりーと!!」
「トリックオアトリート!!」
「「「…おやつの催促ですか?」」」
「「ふぇ!?」」
厨房にトリックオアトリートしに行ったら…なんか勘違いされた。
「違うよ!!」
「トリックオアトリートしに来たの!!」
「はいはい。分かってますよ」
「カバン出してください」
(樹くん、睦樹くん特製の)かぼちゃ型のカバンを差し出すとその中に包み紙に包まれた小さなお菓子がころんと入れられた。
「さ。ここからはいつもの遊びですよ」
「柚琉様は経験ありますよね?」
「屋敷中の全員がお菓子を持っているので声をかけてみてくださいね」
…屋敷中…全員?
「夏!!」
「うん!!がんばろ!!」
「タイムリミットは15時ですからね」
…ということは集めないと今日のおやつが少なくなる!!







「「トリックオアトリート!!」」
「…イタズラ選んじゃダメですか?」
「「だめ!!おやつ!!」」
「…うぅ…はい…どうぞ…」
母さん付きの人達は悲しそうな顔をしながら僕達のカバンにお菓子を入れた。
…まだじーってみてる。
「えいっ」
僕は持っていたシールを勝手にぺたっと…ほっぺたに貼っつけた。
「えへへ。いたずらー」
「ありがとうございますぅぅぅ!!」
なんでイタズラしたのにありがとーって言われたの?
「…柚早くー」
「待ってぇぇ!!」












数時間後…
「いっぱい集まったねー」
「ねー」
もうカバンいっぱいになりそう…。
「…お腹すいちゃった」
「お昼だもんね。一旦休憩にしてご飯食べよっか」
「うん!!」









「今日はかぼちゃスープとグラタンとパンですよ」
「…かぼちゃづくしだ」
「柚琉様にはこちらを」
僕のスープやグラタンは…全部かわいいのが乗っていた。
クッキーになってたりチーズの上にソースでジャックオランタンが描かれていたり。
パンはかぼちゃクリーム入りの猫ちゃんの形だった。
「にゃぁっ!!」
「柚まで猫になっちゃったの?」
「猫ちゃん可愛いしかぼちゃさんも可愛い!!…けど可愛くて食べれないよぉ…ふにゅぅ…」
僕がスプーンを握ったまま食べようとしないのを見て夏は…
「はい」
自分のスプーンを使って僕のスープを掬いこちらに差し出してきた。
「あむっ」
「甘くて美味しいでしょ?食べたらまた頑張ろ?」
「うん!!」



















結局、全部集められたは集められたのだが…途中で誘惑に勝てなくて2人とも歩きながらお菓子を食べ始めてしまったのであった。
「あ、この包み紙チョコレートだ」
「ジャックオランタンはチョコでお化けがビスケットみたいだよ。…このコウモリは何が入ってるんだろ」
「全部同じ大きさだからわかんないね」
「…これも食べちゃおうか」
「うん!!」
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