普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

選択編

蛍ルート 7

柚視点

赤ちゃんできちゃった｡
｢｢おぇ…｣｣
でも蛍くんも一緒だから怖くないもん｡
蛍くんいっぱい教えてくれるもん｡
｢…柚…蛍…大丈夫？｣
｢へいき…｣
｢…僕はお水欲しいかな…匂いのするもの遠ざけて欲しい｣
｢匂いのするもの…わかった｣
泰樹くんは僕達に付きっきりになり､浩樹はキッチンやら寝室やらを行き来していた｡
｢ひろきぃ…｣
｢なぁに？｣
｢…ぎゅして｣
｢ふふ｡じゃあ僕達の部屋行こうね｣
あ､連れてかれた｡
…僕もう少しで見たいテレビがあったのに｡
｢大丈夫？横になってた方が平気？｣
｢ん…だいじょぶ…｣
｢ゆっくり寝てていいからね｡家事とかやっておくから｣
｢…ん｣
僕普段からあんまやってないけど｡
蛍くんと…たまに来てくれる樹くんがやってる｡
｢ぬいぐるみと毛布はいる？｣
｢いる…｣
僕のちっちゃい時からの夜のお供｡
｢…お水ここに置いておくね｡ゆっくり休んで｣
｢あぃ…｣
ふぁぁ…おやすみなさぁい…｡













浩樹視点

｢柚寝かしてきたよ｣
｢…柚琉くん大丈夫そう？｣
｢そういう蛍こそ平気か？｣
｢大丈夫…だよ｡いざとなれば藤沢の病院も…あるし｣
｢いざとなればじゃ遅いだろ｣
｢…柚の方は1か月前から部屋取ってくれるらしいけど…蛍の方も取ってもらおうか？｣
｢浩樹が頼めるのか？｣
｢わかんないけど…多分柚…1人じゃパニック起こすと思うし…同じ部屋でいいならできるんじゃないかな｣
｢…有り得るな｣
柚だしね｡
初めて会った時ふわふわした子だなと思ったら蜂が飛んできて号泣してたし｡
小さい子よりも子供らしいかも｡
｢…ありがと｣
｢蛍も横になるか？毛布は？｣
｢もうブランケットも生姜湯もあるから平気だよ｡悪阻もおさまってきたし…｣
｢2人とも冬生まれの子になりそうだね｣
｢…寒そう｣
生まれる子のために色々用意しないといけないかな｡
…必要ないか｡
…藤沢の実家の方から沢山貰ったもんなぁ…既に部屋1つ埋まったんだけどどうしたらいい？