普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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番外編

if もしも柚が翔の子供だったら

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翔視点

「柚ー?どこ行った?」
「うにゅ?ぱぱよんだ~?」
「そっちか。パパ仕事行ってくるからな」
「あい…」
「そんな悲しそうな顔すんな。早めに帰ってくるから」
しょぼんとしてしまった柚を抱き上げ背中を軽く叩いてやる。
「…ほんとに?」
「あぁ。だから柚も…な?」
「あいっ!!ままのおせわとひらがなのおべんきょーがんばる!!」
「ん、ママのことはパパの従者に任せてもいいからな」
「やぁ!!ぼくがやるの!!」
…大…丈夫か?
前にコップ持たせたらすぐ落としたし…。
「じゃいってきます」
「いってらっちゃい!!あ…」
ふふ…最後の最後で噛んだな。
「…翔様。そのニヤケ顔下に降りる前に治してくださいね」
「幸せを噛み締めてただけだろ」
「…マスコミに見られないようにということです」
また下にいるのか。
…鍵かけておかないと。
スマホを取り出して玄関の鍵とエレベーターの鍵をかけ直しておく。
エレベーターは俺か優希の持ってる複製不可のキーがないと俺らの住む最上階には届かないようになってる。
…これで柚が誤って外に出てしまうこともないしマスコミが部屋まで押しかけることも無い。
問題はインターホンだが…それも俺のスマホでしか見られないようにしておいた。
「優希お前はそろそろ上に戻れ」
「お車までお送りしますよ」
「いい。柚達のが心配だ」
「…はい。いってらっしゃいませ、翔様」
まぁ優希がいればなんとかなるだろう。
俺の方は…慣れない秘書を使うから。
うん…なんとかはならないけど急しのぎにはなるだろう。















「ただい…」
「おかえりなさい!!」
「柚。危ないから廊下は走るなって言っただろ…」
「はしってないもん!!ここでまってた!!」
「…尚更やめろ…治りかけの風邪また悪化するぞ?」
「ぴゅ!?」
喉は治ってきたけど…鼻水は止まってないもんな。
もう少しは安静にしていてほしいものだが…。
「…ぱぱのおでむかえのがだいじ!!」
「自分の体を大切にしろっての」
「あぅ」
軽く小突くときっと睨みながら小突いたところをさすっていた。
「…むぅ…」
「むくれんなって。お土産のシュークリームいらないのか?」
「しゅーくりーむ!!ほしい!!たべる!!ぼくのー!!」
「こ、こら!!飛ぶなって!!危ないからリビングで座っとけ!!」
「…はぁい」
とぼとぼと言った通りリビングへと歩いていった。
…ま、いつも通りのおやつに対する執着だな。
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