普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

父ルート 2

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柊二視点


「やだ」
翌日、予想通り熱は上がり、柚は駄々を捏ねた。
「柚…今日は父さんもお仕事お休みしたから、ね?」
「やぁだ!!学校行く!!行くのー!!」
「顔赤いしお熱まだ下がってないでしょ?ねんねしないと治らないよ?」
「お熱ないもん!!違うもん!!」
「…38.8度ありますけどね…」
「樹くんしーっ!!」
昨日よりも上がってない?
これ40度いく?
そうなると椎名呼ばないといけなくなってくるんだけど…。
「…えっと…夏達行ってくるね」
「にゃぁ!!僕も!!僕も行くー!!」
「柚、早く帰れるようにするから大人しくねんねしてるんだよ?」
「生徒会の仕事があろうとなかろうと帰ってくるからな」
「んにゅぅ…」
落ち込んでしまった柚を抱き上げ、柚の部屋のベッドに寝かせた。
「…僕…今月…全然行けてない…ふぇぇん…」
「季節の変わり目でちょっといつもよりかかりやすくなっちゃっただけだよ。大丈夫」
まぁ実際欠席日数が3桁を切ったことないんだけどね。
…通い始めた小学一年からずっと。
早退日数も2桁をキープしてるし…。
「…じゃあお熱が下がってきたら父さんが少しだけ勉強教えてあげようか」
「ほんとに!?けほっげほっ」
「本当だから落ち着いて。…ほら、お水」
「んくっんくっ」
あー…頑張って飲んでるんだろうけど…半分くらい零れていってる…。
樹が首元にタオル当ててるから服が濡れることは無いけど…ストローか何か用意しないと。
「僕寝る!!お熱下げる!!」
「はいはい…起きたら何食べたい?」
「りんご!!うさぎさんの!!」
「…頼んでおくね」
2欠片くらいだけうさぎにしてもらってあとは擦りりんごかな…ヨーグルトとスープと…。
「すぅ…くぅ…ぷぴっ」
「…もう寝ちゃったのか」
寝つきはかなりいいから…長い時間寝そうだな。
「お昼には1回起こして何か食べさせておいて」
「かしこまりました。…旦那様、どちらへ?」
「仕事休んだって言ったけどさすがに1日何もやらないわけにはいかないから柚が寝てる間にやれるものはやっておくんだよ。起きそうだったら連絡よこしてね」
「はい」
…さて、電話と書類仕事だけは終わらせておくか。
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