普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

樹ルート 6

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樹視点

許可を出されたから本気で襲ったら寝込まれてしまった。
「…だから言ったんですけどねぇ…」
里育ちの僕の体力についてこられるわけがないのに。
2歳から訓練は始まり健康な時は毎日続けた。
近隣の山2往復と里中を自分と1番歳の近い兄弟、または親戚を抱えて1周。
「うぅ…!!」
「ほら、ゼリー作りましたよ。食べますか?」
「たべるぅ…」
「起き上がれますか?」
「…むりぃ…」
「起き上がれなければゼリーあげませんよ?」
「うぅ…!!いつきくんがいじわるだよぉ…」
「意地悪ではありません。少し柚琉様を鍛えなければならないと思っただけです」
「むりだよぉ…」
そりゃそうですよね。
腕立て伏せも腹筋も1回も出来ませんからね。
「口開けてください」
「あー…あむっ」
少し咀嚼してからべっと舌を出した。
「いつきくんおくすりまぜたぁぁ!!」
「分かってしまいましたか。…無味無臭のものを選んだんですがね…」
「やだぁ!!もうたべない!!いらない!!」
「…分かりました。ちゃんと普通の用意しますから」
「…ぷぅ」
頬を膨らませて拗ねられてしまった。
「明日には帰りますが…どうしますか?」
「何が?」
「もう1日程度なら伸ばせると思いますが?」
「…ううん。帰る。帰って父さん達とゆっくりしよ?」
「…そうですね」




















その数時間後、柚琉様が発情期に入ってしまい、飛行機には乗れなくなった。
(全世界共通の法律として公共交通機関には発情期中のΩの搭乗は禁止されているのだ)
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