普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

兄3人ルート 3

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「ふぁぁ…」
「柚、体調平気?」
「直人兄さ…おかえり…」
「ん、ただいま。熱は…下がったね。晩御飯何がいい?」
「…シチュー…」
「分かった。用意しておくね」
直人兄さんが離れて行こうとしたため僕は服の裾を掴んだ。
「柚?行かないと晩御飯作れないよ?」
「…やぁだ」
「…もう…仕方ないなぁ…危ないから手は出しちゃダメだよ?」
「うん」
直人兄さんは僕を背負った。
ガチャ。
「柚、おはよ」
「おはよ…翔兄さん…」
「兄さんいるならここにいてね。寂しくないでしょ?」
「…や」
「火傷しちゃうから」
「やっ!!」
「…俺が抱えてそばにいてやるよ」
「ありがと兄さん」
翔兄さんは僕を直人兄さんから受け取り、抱っこした。
「柚、寝起きだから髪跳ねてるぞ」
「え!?嘘!?」
「あとで直してやるな」
「ありがと…」
僕の髪すぐ跳ねちゃう…。
それにてっぺんのぴょこぴょこだけどれだけくしでとかしてもアイロンしても直らないんだもん!!
「柚、シチューだけどあんまり煮込む時間ないからいつもと違うよ?3時間くらいしか煮込めないし」
「え?…いつもどれくらいやってるの…?」
「従者にも任せてるからどうかわかんないけど大体…5時間くらい?お肉柔らかくないと食べてくれないわがままな子がいるからそれぐらいやるかな」
…僕のせい…?
「人参入れるけど大丈夫だよね」
「うん!!」
「あとは…じゃがいもと玉ね…」
「玉ねぎはやだ!!」
「…とろとろにするから。入れるよ?」
「うぅ~」
…とろとろじゃなかったら直人兄さんか翔兄さんか夏のお皿に入れてやる…。
「…あ、りんごあるからうさぎさんやろうか」
「うさぎさん!!僕やる!!」
「「え…」」
翔兄さんにまで驚かれた。
え?
ダメ?
「ゆ…柚…今日はやめておこうか」
「…はぁい」
素直に聞いておこう…いいもん。
また今度はやるもん。
あれ?
なんかこれ前にも言った気がする。
あれれ?
「ただいまー!!」
「ちょうど夏も帰ってきたね」
「そこのケーキ屋でケーキ買ってきたよ~」
「あ、僕はパス。…さすがにもうこの歳になると甘いものは…」
「俺もパス」
「え?夏人数分買ってきちゃった」
キラキラ。
「…俺達の分はそこのキラキラした目で見てるやつに渡してやれ」
「食べれなさそうだったら夏食べていいから」
「はぁい。紅茶入れるねー柚はどうするー?」
「僕もものジュース」
「わかったー」
ケーキっケーキっ♪
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