普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

直人 番編6

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『さぁ始まりました!!ドキドキ!!アイドル水着大会!!ポロリももちろんあるよ!!』
「ポロリしてたまるか!!何だこの企画!!」
「…ろくに企画書も見ずにOK出したのはライだろうが。いいのか?直人さんは」
「…なんか…気をつけてねって言われたんだけど…怖くね?」
『そして特別出演は大手スポンサーである藤沢直人様とその弟柚琉様です!!』
「いやいやいやいや!!」
俺は直人に詰め寄った。
「なんで直人まで来てんの!?」
「ん?柚と一緒に見に行こうとしたら出演の方に引っ張られてきちゃった」
「ふぇ?…樹くんがくれた上着…お水大丈夫?」
「大丈夫だよ」
「雷斗さんがんばろうね!!」
「…なんで柚はこんなに乗り気なんだ?」
『優勝者にはスイーツ食べ放題と賞金100万円が贈呈されます!!』
「…あれか」
スイーツに惹かれたんだな俺も食べたい。
「…でもな柚悪いな。俺は別チームだ」
「え…」
「スイーツは貰ったぜ!!」
「ふぇ…」
「…柚。あのスイーツ食べ放題どこの店か知ってる?」
「知らない…」
「あれうちのパティシエの店だから柚はいつも食べてるやつだよ?」
「え…あ、じゃあいらない」
え待って嘘。
何その幸せな環境。
あの店めちゃくちゃ美味いんだぞ!!
そのパティシエが藤沢お抱えだと!?
「…ライ。子供相手にムキになんなよ」
「いや…もう…ショック受けすぎて…」
「でもまぁ店頭に並ぶのとうちで作るのは違うけどね」
「「絶対取る!!」」
俺と柚のやる気が120%を超えた瞬間だった。

第1種目水泳。
「…僕泳げないの」
「柚琉様。こちらを」
「あ、ありがとっ!!樹くん!!」
柚が装着したのは…浮き輪?
「えへへ。僕泳げないから」
「いや、これ俺ら圧倒的有利じゃね?」
「そーだな」

数分後…。
『1位!!ライレンチーム。2位!!…』
柚と直人は最下位だった。
まぁそりゃそうだよな。
「…ふぇぇん…兄さんごめんなさい…」
「いいよ。…でもその前に…観客大丈夫?大体の人鼻血吹いた気がしたんだけど…」
…あれだな。
さっきの柚のアクシデントだな。
溺れなかったんだけど疲れたらしくプールサイドにあがってからしばらく動かなくて…それがなんか色っぽかった。
何故だ?
動いてないし着衣に乱れがあるわけでもなかったのに。
俺の愚息がおっきしちゃうところだったぞ。
「じゃあ柚はもう休んでる?」
「まだやる!!」









結果は直人柚チームが圧勝した。
理由?
途中で柚がバテて選手交代で入ったのが柚の従者っていう樹だったからだ。
…もうあんな超人だしてくんなよ。
「やったぁ!!スイーツだぁ!!」
「柚琉様。早く屋敷の方へ帰られませんとおやつ無くなってしまいますよ?」
「ふぇ?」
「今日はかき氷らしいので」
「にゃぁぁ!!これいらないっ!!帰る!!雷斗さんこれあげる!!」
…なんか貰ってしまった。
「賞金もいらないからライ達が受け取っていいよ。あの100万僕が出したお金だし好きに使って」
「「…」」
金持ちやべぇ。
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