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選択編

翔ルート 8

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「しょ…ぅま」
「俺はしょうまじゃなくて翔だぞ、柚」
「しょ…キスしながら…いえないよぉ」
「…ほら。早く呼んでくれ。兄さんじゃなくて翔って」
「…しょ…ぅむ!!」
ダメだ。
可愛すぎてキスが止めれられない。
「…あ」
「どうした?」
「今お腹蹴られた…」
「…今はパパの時間だからお前はもう少し我慢してくれ」
「ふふ。我慢できないって…あ、いたっ」
強めに蹴られたようでこちらかも見てわかるぐらいにお腹が動いた。
「でもこれ蹴ってるのか殴ってるのか分からないんだよね」
「そのうち分かるようになるだろ。…元気いっぱいな子だな」
「とりあえず僕に似ることはなさそうで安心した」
…見た目が似たら速攻で従者呼ばないとやばいやつだな。
生まれたら写真撮って送ってみるか。
「きゅ?」
「…柚可愛い」
「僕は可愛くないの!!…可愛いのは小さい子だけだもん」
「柚も十分可愛いぞ」
未だに誘拐犯に狙われるくらいに。
…俺か樹が傍にいないと攫われそうになるんだから。
しかも本人はそれに気づいていないし。
「お腹の子はどっちだろうな」
「Ωかαかって?僕はαの方がいいな」
「なんでだ?俺はΩのがいいと思うんだが」
「…このおうちのΩは僕だけでいいのっ!!翔をゆーわくするのは僕だけなの!!」
「柚…!!」
「…樹。俺らはなんてバカップルを主に持ってしまったんだろうな」
「…優希兄さん。柚琉様のあれは誰に対してもそうだよ」
「マジか。不特定多数とのバカップルが形成され…」
「んなことさせねえよ」
柚が他の誰かと?
考えられるか!!
「…こうなるからΩの子は嫌なの」
「…は?」
「翔は絶対嫁に出さないって言い出しそう」
…言い出すかも。
だって可愛い柚の子だぞ!? 
可愛くないわけがない。
「じゃあもしこの子がΩだったとして。彼氏連れてきたらどうするの?」
「とりあえずいったんしめる」
「やっちゃダメだよ!?」
「…ちゃんと話も聞くさ。話聞いてからしめて、その後まだ立てるならもう1回しめる」
「死んじゃうから!!」
「…そんなわけないだろ」
犯罪者にはならねぇよ。
…犯罪者には。
「もう…ふぁぁ。…ねむ」
「そろそろ昼寝の時間だからな…俺も仕事しないと」
「…そばにいてね」
「あぁ」
タブレット持っていけば柚のそばでも仕事できるしな。
柚をクッションに寝かせて俺は隣に座った。
「おやすみ」
「…おやすみなさぁい」
ポコん。
いい子だからママを起こすなよ?
シーン。
…賢い子になりそうだ。
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