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選択編

柚の死亡ルート 7

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翔視点

1番下の弟、柚の体調が悪くなってきた。
食べても吐いてしまい、栄養剤だけでなんとか命を繋ぐ毎日。
「…柚。おやつ食べれるか?」
「うんっ!!」
…あれ?
なんか今日は元気だな。
「おやちゅちょーらい?」
「あ…あぁ」
クッキーを皿に出して置いてやると両手で持って少しずつ食べ始めた。
「柚今日は元気だな」
「きのーのごはんね、ちゃんとたべれちゃの」
「良かったな」
「おみしょちりゅおいちかっちゃ!!」
「スープ系なら食べれるのか?」
「うにゅ。このあいらのこーんしゅーぷもちゃべちゃ!!」
「…じゃあ家からもスープ持ってくるか」
料理人達に言えば栄養満点のスープくらいなら作ってくれるだろうし。
「…れもね、おにゃかしゅぐしゅいちゃうの」
「まぁ所詮スープだしな」
もちでも入れるか?
いやそれだと喉に詰まらせるか。
「柚。無理せず食べれるものだけ食べろよ」
「んにゅ?あいっ!!」
「…あ、そうだった」
俺は鞄の中から保温タンブラーを取り出した。
「ホットミルク。…最近寝れてないだろ」
「にゃんでちってりゅの!?」
「どうせ夜更かしして絵本でも読んでたんだろ。いくら昼間に寝てると言えど夜もちゃんと寝ないと治るものも治らないぞ?」
「うにゅぅ…」
タンブラーの中身を少しだけ柚用の両手で持てるコップに移し、渡した。
「ぷはぁ…あみゃい…」
「蜂蜜入りだからな。樹が渡してくれたんだが…樹は?」
「どっかいっちゃ」
あいつ…どこ行ったんだ。
「すみません。翔様」
「にゃぁ!?」
「どこ行ってたんだ?」
「自販機にお水を買いに。柚琉様に以前果実水を渡してから味がついていないと飲んでくれなくなってしまったので」
「…柚?」
「らって…おいちいのがいーもん」
…家から果実水持ってくるか。
いやでもあれ…置いておくとダメになるんだよな。
「買ってきたんですから薬、飲んでくださいね?」
「やらっ!!」
「…飲まなければ先程見つけたフルーツゼリーあげませんよ?」
「ふぇ?」
さすが従者だな。
ついてすぐに柚の扱いを覚えたか。
「さぁどうします?柚琉様が薬を飲まないというのならこちらは夏羽様に差しあげましょうか」
「おくしゅり!!おくしゅりのむっ!!」
「飲んだふりはダメですよ?」
「あいっ!!」
柚は口に粉薬を入れられ、すぐに水で飲み込んだ。
「うにゃ…おくちにぎゃい…」
「ご褒美のゼリーですよ。よく頑張りましたね」
「うみゃぁ!!」
…あれ?
病院で売ってるやつじゃないなあれ…。
「…これ、お屋敷から貰ってきたおやつですよ。ただ渡すよりも交換条件にした方がいいでしょう?」
「…なるほどな」
俺も今度はそうするか…。
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