普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

直人ルート 5

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「…へ?…悪阻つわり…?」
「妊娠5週ですね。おめでとうございます」
…5週って…。
「…にんし…?あかちゃん…?」
「そうだよ。柚のお腹に赤ちゃんがいるの」
「…えへ…」
柚は力なく笑い、僕の方に手を伸ばした。
「そっか…吐き気は悪阻によるものだったんだ…気づいてあげられなくてごめんね。朝ご飯準備しなければよかったね」
「…ふぇ…?」
「悪阻は大体12週辺りには収まりますからそれまでは食べられるものを食べてくださいね」
「はい」
今日の帰りに探しておかないと…。
「…たべられるもの…?にいさんのごはん…ダメなの?」
「匂いのするものは悪阻を引き起こしちゃうかもしれないからなるべくやめておこうね。帰り、買い物していこうか」
「…ん」




「やっぱりフルーツのがいいのかな…柑橘系?でも柚みかん以外はあんまり好きじゃないんだよな…」
「にいさ、あれ」
くいっと袖を引っ張られ、柚の指さす方向を見てみると…。
「あぁ。ドーナツか。柚食べられそうなの?」
「わかんない」
「…じゃあ1個だけね」
「わぁい!!…んしょ…あれ?」
転ぶと危ないから柚は僕の腕の中からは離さない。
「にいさん…僕ドーナツ取り行くから…」
「ダメ。あとで一緒に行こうね」
「うにゅぅ…」
「項垂れてもダメ」
ドーナツと柑橘類と…あとは野菜系かな?
「柚プルーン食べる?」
「なにそれ?」
「鉄分たくさん入ったフルーツなんだけど…」
僕が説明すると眉を顰めた。
「…いらないね」
「鉄分入ってるの美味しくないっ!!」
「レバーも嫌いだもんね…どうやって補おうか」
「さぷり!!」
「それは最終手段ね」
鉄分…か。
他にも野菜もあんまり食べてくれないからな…。
「他には何か食べたいものある?」
「ケーキっ!!」
「どうしてそう栄養のないものを…」
…寿司ケーキとかにしたら怒るかな。
野菜ケーキとか。
「じゃああとは適当に選んじゃうからね?」
「まかせるっ!!」
実家の方の料理人に頼んだ方が良さそうかな。
人参とほうれん草のケーキと寿司ケーキでも頼んでおくかな。
「よし。じゃあ買いたいものは買えたし帰ろうか」
「うんっ!!」
…お菓子の中に野菜クッキー混ぜておこう。
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