普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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高校生編

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「…ぷぅ」
「柚、そんなに膨れないの。数日長引いちゃっただけでしょ?」
「…だって」
「だってじゃないの。ほら、おうち着くよ?そんな膨れた顔をみんなに見せるの?」
僕は膨らませた頬をちょっとだけ萎ませた。
「よし。行こうか」
「ん」
僕は父さんに手を伸ばした。
…だって疲れたもん。
歩きたくない。
「ふふ。柚はいつまでこうやって甘えてくれるのかな」
…わかんないけど…ずっと?
…甘えちゃダメ?
父さんは僕を抱き上げ、上からブランケットをかけた。
「今日は安静にしていようね」
「え…」
…勉強は大人しくしてるよね?
いい子の証拠だもんね。
…うん、大丈夫…なはず。
「はぁい」
「なんか心配だなぁ…」
「大丈夫だもん」
いい子にしてるだけだもん。



「「ただいま」」
「おかえりなさい。あなた、柚」
「柚おかえりー!!」
「ただいま、夏」
…あれ?
父さん下ろしてくれないの?
「父さん」
「ん?」
「おろしてくれないの?」
「このままおろすと逃げちゃいそうだしベッドまで行こうね」
「逃げないよっ!!」
…多分。
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