普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

高校生編

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｢うにゅ…ひどいことしないれぇ…｣
｢人聞きの悪いこと言わないでください｡点滴するだけですよ？｣
酷いことだもん…｡
｢…加藤かとう先生｡何も言わずに押さえつけてでも刺さないと終わりませんよ？｣
｢柚琉様､少し失礼致しますね｣
｢え？もがっ｣
樹くんに目と口を覆われ､足と左腕を抱え込まれた｡
動けないっ!!
｢…では｣
ぷすっ｡
いったぁぁぁい!!
痛い…痛いよぉ…｡
｢柚琉様､よく頑張りましたね｣
｢がんばれてないもん…うぅ…｣
腕に巻かれた包帯をカリカリ引っ掻いてみても全然解けない｡
｢じゃあ僕は自分の仕事に戻るから｡柚琉くん検査頑張ってね｣
｢ぴやっ！？｣
先生一緒にいてくれないの…？
｢…そろそろ僕も担当交代したいんだよ｡多分出来ないけど僕に何かあったとき用に他の先生にも柚琉くんのこと覚えてもらいたいからね｣
｢…ふぇ…｣
｢泣かないの｡じゃあよろしくお願いしますね｣
ふぇぇん…｡
｢…検査は午後なんですけど…｣
…よし逃げよう｡
僕が検査まで大人しくしてるはずないでしょっ!!
｢逃がしませんからね｣
…1番の敵がここにいた…｡
樹くんをどうやって出し抜いたらいいの…？