普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

高校生編

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｢夏羽様｣
｢…また来たの？めんどくさい…｣
ふぇ？
夏は膝に乗せていた僕を自分の椅子におろすとドアの方へと向かっていった｡
…僕なりに精一杯甘えてたのに…置いていかれちゃった｡
｢柚琉様､では私達は勉強でもしますか？一応自習時間ですので｣
｢うん｡教えてね｣
｢かしこまりました｣
樹くんは僕の机を挟んだ向かい側に椅子を持ってきて座り､教科書を見ながらいろんな教科を教えてくれた｡
｢…やっぱり高校生のは難しい…｣
｢柚琉様は賢いですから｡繰り返しやればできるようになりますよ｣
｢そうかな…｣
今までの僕は受験勉強でやったことを覚えてたってだけだったし｡
｢それにあなたは環境にも恵まれています｡教科書の情報で分からないというのなら実際にその目で見て､その耳で聞いてみたらよろしいではないですか｡旦那様に言えば協力してくださいますよ｣
｢うんっ!!頑張る!!｣
この学校はね､月1回のテストで成績が下がるとクラスも変わらなくちゃいけなくなるの｡
A組は1～30位までだから僕は31位にまで下がるとB組になっちゃうの｡
夏は多分A組のままだろうから追いつけるように頑張らないと!!
できれば追い越したいっ!!
夏に勝ちたい!!