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高校生編

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「ふにゅぅ!!」
先生がまた手を伸ばしてきて僕は慌てて鼻を押さえた。
「…もう触らないから。ちょっとだけ鼻の粘膜いじらせて」
「にゅー!!」
「痛いの嫌なんだよね。分かってるから」
嫌なことやる人嫌いー!!
「柚、逃げないの」
父さんは僕を自分の膝の上に乗せてお腹に手を回した。
はっ!!
これ逃げられない体勢だー!!
「ふにににに」
「…ちょーっとだけ我慢してね」
「ぴにゅっ!?」
…ぐすん。
ここ耳鼻科じゃないのに…鼻の中ぐいって綿棒入れられた…。
痛いのに…。
「ひっく…えぐっ…」
「あーあ…柚、泣かないの。もう高校生なったんでしょ?」
「ふぇぇん。痛いのやらもん…」
「一応調べてみるよ。完全に診断するには詳しい検査が必要だけど…今の柚琉くんじゃ無理か」
「検査ってどんなことするんだ?」
「鼻の粘膜の1部を切り取る」
「ぴゃっ!!」
僕はまた慌てて鼻を押さえた。
「…か。さっきみたいに綿棒で表面だけ擦り取るか。血液採取でも検査は出来るんだけど…見極めるのが難しいんだよ」
うぅ…どれも嫌だ…。
「まぁまたおいで。その時までにいい方法ないか探しておくから」
「うん!!」
「さ、帰ろうか」
「うんっ!!…ん?」
父さんなんでおろしてくれないの?
なんでそのまま立ち上がったの?
え?
僕抱っこで帰るの?
…高校生なったのに?
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