普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢…いひゃい｣
｢まだ1歩も歩けてないよ？｣
｢…もう…無理｣
僕は床に倒れたまま答えた｡
ふにゅぅ…｡
傷も治ってきたからリハビリしようかって言われたのに…｡
｢先生､柚琉様が歩けなくとも私が運びますよ？｣
｢緊急時も？｣
｢はい｡柚琉様1人ならどうってことないので｡さすがに200キロ超えると怪しいですが｣
｢…超人だ…もうどうなってんのそれ…｣
樹くん大人だもん｡
お酒も飲めるんだよ？
飲んでるところ見たことないけど｡
｢…樹くん…助けて｣
｢はい｣
樹くんは軽々と僕を抱き上げると腕に乗せてもう片方の腕で支えた｡
｢柚琉くん結構大きくなって来たのに腕に乗せられるんだ｣
｢はい｡出来ないんですか？｣
｢押さえつけるたり抱き上げるのは出来るけどそれは無理｡重いでしょ｣
｢全然重くありませんよ？むしろ軽いです｣
…僕重くないの？
重いの？
どっち？
｢｢軽い(です)｣｣
｢未だに平均身長も平均体重もないし…｣
｢3学年下の平均をやっと超えた辺りですからね…｣
うぅ…なんか僕の悪口言われたよぉ｡
いいもんちっちゃくて…｡
…お世話は樹くんがしてくれるもん｡
もう僕一人じゃ生きていける気しないもん｡
独り立ちしたいけど多分できない…｡