普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢痛いところは？｣
｢胸っ!!あと腕っ!!｣
｢手術の跡と点滴以外で｣
｢ないっ!!｣
｢…術後の経過はよし…と言えるものなのかなこれ｡筋力の低下がやばいな…リハビリ早く始めたいけど無茶すると危ないし｣
｢…筋力？ちゃんと物持てるよ？｣
｢うん｡そろそろそれを基準にするのやめようか｡それが普通だから｣
…そうなの？
長く眠ったあととか何も持ち上げたくなくなるし…｡
｢薬の効きはいいけど麻酔はあんまり長く残らないのか｡まぁそれはいい情報だな｣
｢先生先生っ!!｣
｢何？｣
僕は手を挙げてみた｡
｢学校行きたいっ!!｣
｢あと3週間は絶対安静｡家に帰ってからプラスで1ヶ月安静ってところかな｣
｢ぴにゃ！？運動会終わっちゃうよぉ…｣
僕…運動会行きたいのに｡
小学校では2回にしか参加できなかったもん｡
…学校行けたけど始まる前に倒れたのが2回､前日から熱出したのが1回､朝から腹痛で動けなくなったのが1回｡
中学校ではちゃんと学校行くって決めたのに!!
｢柚ー!!来たよー!!｣
｢柚琉くん､久しぶり｣
夏と煌先生が来てくれた｡
｢煌先生は柚の様子みたいから来たんだよ～そんなのいらないのにね～｣
｢…さすが藤沢のα夏羽くん…あどけない笑顔で酷いこと言うね｣
｢だって本当だもん｣
あわわ｡
夏と先生が喧嘩しちゃう!!