普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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中学生編

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「ぴにゃぁぁぁ!!」
「静かにね」
むぅ!!
父さんに口を塞がれてしまった。
「やっと来た…来ないかと思ったよ」
「逃げられたからね…」
「だろうね。病室はいつも通り個室にしておいたよ。さすがに藤沢の傘下といえど次期会長とか来ると騒ぎになるし」
「翔なら絶対来るだろうな…」
ねー!!
僕の口塞いだままだよっ!!
取って!!
「柚琉くん。1ヶ月の間にちょっとずつ体力作りしようか」
え…まだやんなきゃダメ?
ランニングしないとダメ?
「むーむー!!」
「あ、ごめんね?もう叫ばないでね」
「ぷはぁ」
やっと外してもらえた…。
「ランニングやだっ!!」
「…え?…ジョギング程度にしかやらないよ?それこそ負担になっちゃうし」
「…歩くのやだ!!」
「順調に調きょ…ごめん。教育されてるね」
だって疲れるもん。
今だって父さんが抱っこしてくれてるもん。
もう僕歩かなくてもいい。
そうすれば誰かが一緒にいてくれるもん。
「ここが病室だよ。今のうちに着替えておいてね。パジャマはなるべく前開きがいいな」
「それなら樹が用意してたはず。樹?」
「はい。手術後もこのパジャマのままでよろしいんでしょうか?」
「うん。それなら大丈夫。…あれ?柚琉くんは?」
ぽふん。
この枕ふかふかぁ!!
「…もうベッドにいるよ。柚の好きな硬さの枕だったみたいで…」
「…点滴の時もこれぐらい大人しかったらいいんだけど」
「点滴しないっ!!」
「それは無理」
ふぇぇん。
痛いのやだぁ!!
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