普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢やぁぁぁ!!聞いてないっ!!そんなの聞いてないもんっ!!｣
｢柚は寝てるだけでいいから｡ね？｣
｢ぴぇぇぇん!!｣
僕は父さんに掴まれた腕を必死に外そうともがき､泣き叫んだ｡
｢ちょっと早まっちゃっただけだから｣
｢ちょっとじゃないもんっ!!1ヶ月も早くなったもん!!｣
4ヶ月後の手術の予定が､前の検査の結果が悪かったらしく再来月の手術に早まったのだ｡
つまり来月からはずっと病院にいなくちゃならない｡
｢うわぁぁん!!｣
｢柚…大丈夫だから｡何も不安がることないから｣
｢痛いのやっ!!｣
｢そっちなの？てっきり手術が不安なのかと思ってた…｣
だって入院している時に周りのみんなが言ってたもん!!
手術痛いって!!
手術のあとのばっし？が痛いんだって｡
｢あらあら｡大きな泣き声が聞こえたと思えば柚だったのね｣
｢母さんっ!!｣
僕は父さんの元から逃げ出して母さんに抱きついた｡
｢母さんは僕の味方だよね？｣
｢ごめんなさいね｡今回ばかりは母さんも父さんの意見に賛成よ｣
｢ふぇ…｣
｢大丈夫よ｡母さんも一緒にいてあげるから｣
…ほんと？
｢本当に母さん一緒…？｣
｢えぇ｣
｢なら頑張る…｣
｢えぇ～…さっきまでやってた攻防戦なんだったの…？｣
｢ふふ｡母は強し､よ｣
｢確かに子供のことに関しては雫に勝てないけどさ…なんか腑に落ちないなぁ｣
むぅ…来月から入院…｡
｢入院中は母さんと樹とずーっと遊びましょうね｣
｢うんっ!!｣
楽しみっ!!
｢ただいまっ!!柚遊ぼー!!｣
｢何する？｣
｢お絵描きっ!!さっき学校で綺麗なお花あったから写真撮ってきたの｣
わーい!!
お絵描きだー!!