普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢…ベッドの上ならって言ったんだけどな｣
｢はぇ？｣
僕達は同時に父さんを見上げた｡
だって絵の具使うのにベッド汚れちゃうもん｡
その代わり下に薄いお布団ひいてその上に寝転がって樹くんが上から毛布かけてくれたもん｡
｢2人ともポスターは描けたの？｣
｢夏の分は出来た｡今は柚の分描いてるの｣
｢へぇ？同じ場所から描いたなら同じ絵になるんじゃないの？｣
｢ううん｡大きな写真を撮ってそれを2つに分けて描いてるから大丈夫だよ｡それに2つの絵を繋げると1つの絵になるの｣
えへん｡
樹くんと考えた仕掛けだぞ｡
｢いいのができるといいね｣
｢うんっ!!｣
｢細かいの難しいけど頑張るっ!!｣
いつもの色鉛筆ならこれでも描けるんだけどな～｡
｢お腹空いたな～睦樹､何かないの？｣
｢おにぎりと唐揚げとクッキーならすぐに用意できますよ｣
｢じゃあ唐揚げっ!!｣
｢僕もクッキー食べたい｣
｢｢ご用意します｣｣
わーいっ!!
おやつ～おやつ～♪
｢安静にしてくれるならいいか｣
｢手術いつになったの～？｣
｢4ヶ月後｡最低でも1か月前には病院にいてって言われたからそのうち入院だね｣
｢ふぇ！？やだぁ!!僕手術しないっ!!しないのー!!｣
｢しないと元気になれないよ？｣
｢うぐっ…｣
元気にはなりたい｡
けど痛いのやだ…｡