普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢ふぁぁ…｣
｢柚､眠いけど我慢よ｡頑張って｣
｢うにゅぅ…｣
僕は目をこしこしと擦った｡
先生に寝る時間減らそうねって言われちゃったの｡
｢うぅ～｣
｢眠気覚ましに何かお作りしましょうか｣
｢…そうね｡でも柚は辛いのも苦いのもダメよ？｣
｢…そうでした｣
厨房の人達は全員で項垂れた｡
にゅー…眠いよぉ。
｢柚琉様､こちらを向いてください｣
｢にゅ…？｣
ぎゅー｡
｢にゃぁぁぁ!!痛い痛い痛いのぉ!!｣
｢樹！？何をしているの！？｣
｢ただのツボ押しですよ｡大体の人が痛がるところですが｣
僕はじたばたしてなんとか逃げ出した｡
｢痛いのやっ!!｣
｢ですが眠気は覚めたでしょう？｣
｢…あ｣
｢私もよく寝そうになると竹刀で叩かれていましたから｣
…竹刀…？
剣道の…？
｢…大変心苦しいのですがもう少しだけ頑張ってください｣
｢いつ寝ていいの？｣
｢午後4時から4時半までですね｣
｢え…｣
…いつもより30分も少ない…｡
｢柚､ちょっとの間だけよ｣
｢ふにゅぅ…｣
…でも学校で寝ないためだもん!!
頑張るっ!!
｢ふにゃ…｣
｢寝ないでくださいっ!!｣
｢にゃぁぁぁ!!だからやなのー!!それやなのー!!｣
｢柚琉様が寝るからですよ｣
むぅ…｡
あともうちょっとでちゃんと寝れたのに｡