普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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？？視点

仕事の帰り､番の匂いを感じた｡
｢またかよ…!!｣
今度は逃すものか!!
前とは違い､匂いは一瞬だけではなかった｡
匂いの強い方へと行くと…小さな子が道路に倒れていた｡
｢大丈夫か!!…っ!!｣
近づいてみると寝ているだけのようだがそれ以上にやばいのが匂いだった｡
こいつか｡
俺の番は｡
脳が今すぐこいつを俺のものにしろと訴えてくる｡
やめろ､こんな子に出来るはずないだろ｡
とにかくこんなところで寝ていたら風邪をひく｡
｢少し揺れるが我慢しろよ…!!｣
俺はそいつを抱き上げて泊まっているホテルまで走った｡
途中何人かとぶつかった気がするが止まっていられない｡
エレベーターに乗り込み､自分の部屋のベッドへおろしてようやく一息ついた｡
…この子だったのか｡
こんな小さな子が俺の番｡
…小学生…か？
ならなんであんなところで寝てる？
今午前1時だぞ？
家出か虐待か迷子か｡
はたまた誘拐されて逃げ出してきたか｡
｢とりあえず特定出来るもんないのか？｣
ポケットを探ってみたが何も無い｡
あるのは首にはまったリングだけ｡
｢…朝一で警察行くか…｣
俺？
俺は外出てくる｡
…こんな密室にふたりっきりでいられるはずないだろ｡
今も理性で押さえ込むので精一杯だ｡
俺は鍵を手に取ると外に出てフロントのやつに小さな子供が出ていきそうなら止めて俺に連絡してくれと頼んでおいた｡