普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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みなさーん｡
僕は今どこにいるでしょーか｡
正解は～ベッドの中ですっ!!
…うん…誕生日翌日に熱出しちゃった｡
昨日はしゃぎすぎちゃったのかな…？
最近学校もほぼ半日で体調崩して帰ってる気がするし…｡
｢柚琉様？｣
｢…なんでもない｣
樹くんはコップなどをサイドテーブルに置くと僕の隣にぬいぐるみを置いた｡
｢ついに完成したそうですよ｡慈善事業として病院にもいくつか配ったそうで｣
｢…びょーいん…？｣
そちらを見ると…眠っているペンギンさんのぬいぐるみがあった｡
｢ペンギンさーん!!ひやっ！？｣
｢冷感ぬいぐるみです｡5時間ほど冷蔵庫に入れておけば3時間は冷たいままだそうです｡4つご用意しましたから一日中使えますね｡眠る時にはいりませんから｣
｢…ちょっと冷たすぎる気もするけど…熱だから気持ちぃぃ…｣
ぽふっとペンギンさんに顔を埋めた｡
冷たい…｡
でもこれ頭痛くなる…なんで｡
｢お薬飲んでもう少し寝ましょうね｣
｢…お薬…？しろっぷ…？｣
｢シロップの方が良かったですか？錠剤ですよ｣
｢やだ…｣
｢大丈夫ですから｡お水もゼリーも用意しました｣
だって喉に引っかかった感じがするもん…｡
僕は仕方なく薬とお水を受け取り､なんとか飲み込んだ｡
｢うぇ…苦い…｣
｢口の中で少し溶けてしまいましたかね｡お口直しのゼリーはいりますか？｣
｢いる…｣
僕は1口分のゼリーを樹くんに口の中に入れてもらった｡
んぐんぐ…｡
｢…柚琉様､お辛いんですね｡大好きなみかんゼリーなのに喜ばないなんて…｣
僕でも喜ばない時はあるよ？
んとね…今はね…冷たいぬいぐるみはいいんだよ？
でもね…ぬくもりがほしい｡
寂しいの｡
樹くんが隣に居るのにね…｡