普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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中学生編

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僕達は部屋に戻ってきた。
「柚。お絵かきしよ~」
「うん!!」
僕と夏は床に大きな画用紙を広げ、2人で両側に寝転んだ。
いつも机は使わないの。
絵の具とか色鉛筆とか2人で使うからどんどん周りに置いていって机に乗らなくなっちゃうから。
「何描く?」
「お空っ!!さっきのサロンのお空綺麗だったの」
「…でもお空は2人で描けないよ?」
…そっか。
じゃあ…
「太陽と月っ!!夏が太陽で柚が月描くの」
「いいね。宇宙いっぱいに星描こ!!いつか2人で行けたらいいね」
「うんっ!!」
いつか2人で…か。
宇宙飛行士になるのかな?
僕はね…将来はよくわかんない。
だけど夏とずーっとこうして絵が描きたい。
兄さん達に甘えていたい。
…違うっ!!
甘えないっ!!
もうおっきくなったもん!!
甘えないもん!!
「柚?どうしたの?」
「なんでもないっ!!」
描くことに集中しよ…。
ふふふ~ん♪
月はね~いつも僕の担当なの。
太陽みたいなおっきな光を描くのは苦手だけど月みたいな柔らかい光を描くのは得意だよ。
あのね、薄い黄色の色鉛筆を何重にも重ねるの。
そうするとね、綺麗なグラデーションが描けるんだよ。
「あら。ノックしても気づかないと思ったら2人でお絵描きしてたの?」
「「母さん!!」」
僕達は同時に母さんに抱きついた。
「本当に2人は下絵を描かないのね。色鉛筆って消しゴムでも全然消えないでしょう?」
僕達は顔を見合わせて首を傾げた。
「「なんで下絵描くの?」」
「大まかな位置を決めるのよ」
そんなの頭の中で出来るよ?
夏が描くだろうな~ってのも想像できるよ。
だから僕達2人で描いても1人が描いたような絵が描けるの。
「ほら。お茶を持ってきたの。休憩しましょう」
「「わーい!!」」
蜂蜜あるかな~。
僕お砂糖入れるよりも蜂蜜入れたやつのが好き~。
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