普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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中学生編

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「柚、父さんはこれから大事なお話があるから直人と夏と一緒にいてくれる?」
「うん。お仕事のお話?」
「いいや。一族の話」
なんで叔父さんが答えたんだろう。
「…兄さん、柚に今後一切接触しないで。じゃあ柚行ってくるね」
父さんは叔父さんと共に部屋を出ていった。
そういや僕ここのこと何にも知らないんだけど兄さん達どこにいるの?
ガチャ。
「あっ!!柚いたー!!おはよう!!」
「おはよう、夏。ちょうど良かった。父さんに一緒にいるように言われたの」
「今日は会議の日なんだって~各家の代表と跡取りしか参加しちゃダメなんだって~」
「…跡取り?翔兄さん来てるの?」
「うん。でも一日中会議だから会えないって~」
…久しぶりに会えると思ったのに。
ぎゅーしてもらいたか………違うからっ!!
今のは違うもん!!
翔兄さんが会う度にぎゅーするから癖がついちゃったんだよ!!
決して僕の望みじゃないもん!!
「子供はこっちだって」
夏は僕の手を引いて別の部屋へ入った。
そこは幼稚園や保育園のお遊戯室のようにおもちゃやぬいぐるみがあり、書庫のようにたくさんの本が置いてあった。
テレビもゲームもある。
…子供用のお部屋って感じ。
「兄さーん!!柚連れてきたよっ!!」
「夏、ありがとう。夏も遊んでおいで?」
「うん!!柚と遊べるもの持ってくる!!」
なんか僕がやることになってる…?
兄さんは僕を抱き上げて別の場所へ向かった。
「柚は多分ここが気に入るんじゃないかな」
兄さんは僕をぬいぐるみの中におろした。
僕の大好きなふわふわぬいぐるみ!!
いっぱいある!!
「ふふ。柚の好きなぬいぐるみだからね。多分おじい様が用意してくれたんだよ」
…おじいちゃんが?
…あとでお礼言わなくちゃ。
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