普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢…ひっく…ぴぇぇん…｣
｢柚､泣かないで…｣
だって…だって…｡
｢僕の猫さんが萎んじゃったー!!うわぁぁん!!｣
あのね､樹くんが猫さんお洗濯したの｡
…僕猫さんの匂いちょっと苦手って言っただけなのに｡
新品の匂いって苦手なんだよね｡
お洗濯した猫さんね…ふわふわがきゅーってちっちゃくなってびしょびしょでぶらーんってしてるの｡
｢…すみません｡私の失態です｡柚琉様に見られてしまうとは…｣
｢樹は普通に仕事をしていただけだもんね｡柚､猫さんは乾けばまたふわふわになるから｣
｢…ほんと？｣
｢本当に｣
…ふわふわ猫さんいつ帰ってくる？
｢猫さん早く帰ってくる…？｣
｢ど…どうかな｡樹｣
｢乾かすには最低でも1日は欲しいですね｣
｢…1日｣
つまり明日には帰ってくる!!
｢待ってるね!!｣
｢まさか猫のぬいぐるみ1つであんなに泣くとは…｣
猫さん…帰ってくるよね｡
それまでぬいぐるみさんのお世話してよ～｡
｢…柚琉様､どこに行かれるのですか？｣
｢お部屋｣
｢そちらには厨房しかありませんよ｡柚琉様のお部屋はあちらです｣
あ…階段そっちなのね｡