普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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中学生編

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藤沢柚琉。
中学一年生になりました。
「柚?」
「今年はちゃんと入学式出れるといいね」
「うん」
…ん?
翔兄さんはね、大学生になった途端に家を出て行っちゃった。
『そろそろ俺も独り立ちしないといけないから』って。
もちろん泣いたよ。
玄関で大声で泣いて泣いて泣き叫んだら翔兄さんが僕を抱っこして連れていこうとして父さんに叱られてた。
直人兄さんは残ってくれたの!!
…でも父さんが新しいおうち用意したら出ていくって。
うにゅ…僕…あの広いお家に父さんと母さんと夏だけで暮らさないといけないの…?
みんな一緒じゃダメなの…?
「柚も毎日頑張ってるもん。大丈夫だよ。今年は夏もついてるっ!!」
「…ありがとう」
中学校にはΩクラスないんだって。
いや…あるにはあるんだけど一日中そこにいるのダメだって…。
でも夏と同じクラスらしいし…大丈夫…なはず。
「…ふぇぇん…」
「あらら。緊張して不安になっちゃった?よしよし。おいで」
「いかないもんっ!!」
僕はもう中学生だもん!!
12歳だもん!!
まだボタンとめるのに時間かかるけど中学生だもん!!
制服自分で着ようとしたらネクタイで断念しました…。
なんで学ランじゃないの…。
ネクタイかっこいいんだけど…。
紫色?赤紫色?
そんな感じの色のネクタイでジャケットは青。
やっと兄さんのくれたネクタイピンが活躍してるよっ!!
四つ葉のクローバーのネクタイピン!!
小学校もネクタイだったけどあんまり行かなかったし。
「…あ。2人とはここでお別れだね。じゃあ2人とも入学式頑張ってね。ごめんね、今年は行けなくて」
「ううん。大丈夫」
「2人でも大丈夫だもん」
兄さんを車から送り、車の中は夏と2人(運転手さんいるけど)になった。
「中学校楽しみだね」
「…蛍くん別のクラスになっちゃったし…大丈夫かな」
「大丈夫!!父さんが何とかしてくれるよ!!」
…そこは父さん頼みなのね。



















新しい編ということで毎日3回更新になりまーす。受験終わったらまた元の一日に何度も更新に変わるからね~。
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