普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

幼児編

192

ふふふふふ～ん♪
…なんか僕…すっごく大事なことを忘れてる気がする…｡
その答えは…窓の外にあった｡
僕の視線の先に映ったのは…明らかにスピードのおかしい車｡
そうだ…もうすぐ死にかけるって…｡
もしかして…今？
｢やぁぁぁ!!｣
僕が叫んだと同時に､その車は僕達の乗った車に突っ込んだ｡
やだ…痛いのやだ｡
死にたくない…｡
神様…どうして？
どうしていじわるするの…｡
僕…幸せになりたいの｡
ちゃんと大人になりたい｡
高校生になりたい｡
まだみんなに何もしてあげられてない｡
たくさんの愛のお返しできてない｡
…でも…死にかけるだけなら大丈夫なんだよね？
僕が頑張れば死なないんだよね？
その言葉…信じてもいいんだよね？
僕はゆっくりと目を閉じた｡
僕､頑張る!!
多分現実世界で頑張ることじゃないと思うから夢の中で!!