普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

幼児編

152

｢こーたーつー!!｣
｢掘りごたつだけどね｣
え…｡
僕は駆け寄ろうとして固まった｡
…こたつむりできないの？
こたつむりダメなの？
｢こたつむり…｣
｢一応埋めることは出来るけど…｣
｢うめてっ!!あななんていらないの!!｣
こたつはぬくぬくできるから好きなの!!
くるまってても怒られないもん!!
｢分かったからそっちのソファに座ってて｣
｢はぁい｣
僕はソファに座って毛布にくるまっていつの間にかいた樹くんがくれたホットミルクを飲んだ｡
あ…ダメだこれ…眠くなってくる…｡
｢おやすみなさいませ｡柚琉様｣
くそぅ…仕組まれた…｡
僕はゆっくりと目を閉じた｡





直人視点

｢あれ？柚､寝ちゃった？｣
｢そのようですね｣
樹は柚の握っていた猫のマグカップ(柚専用)を回収していた｡
｢一応埋めたんだけどな…まぁこたつで寝ると危ないかもしれないしちょうどよかったかな｣
｢ベッドに寝かせましょう｡…ですが柚琉様のお部屋は｣
｢まだ終わってないよね｡また僕の部屋でいいから寝かせてあげて｡枕のポプリは抜いておいてね｣
｢かしこまりました｣
樹は柚を抱き抱え､僕の部屋へと向かった｡
…樹…大きくなったな｡
やっぱり主に合わせて身長変えてるんだ｡
1度伸びるともう縮めることはできないし…調節大変だろうな｡
｢………というか柚…さっき起きたばかりだよね？そんなすぐに寝る子だっけ…｣