普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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幼児編

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「…いつきくん」
「はい」
「ぼくおなかすいちゃった」
「左様ですか」
「…とうさんたち…いつになったらかけっこおわる?」
「終わらないでしょうね。先に屋敷の方へ戻りましょう」
「…そうする」
僕は母さんを追い続ける父さんを置いて車に乗り込んだ。




「…むぅ。また捕まったじゃないの…頼みの綱の逃走経路は柚が乗って帰ったというし…」
「かあさんおそい。おなかすいたの」
「ごめんなさいね。発情期になるといつも追いかけてきて困るの」
「…地下に篭れよ」
「前に扉壊されたの。番が閉じこもるとあんなふうになるのね…怖かったわ」
…なんかわかる気がする。
「ご愁傷さま。…それ聞くと番取りたくないな」
「大丈夫よ。アレが特殊なだけだから」
あ…そういえば父さんどこいったんだろ。
「かあさん、とうさんどこ?」
「お夕飯にあなたの取ったトリュフが食べたいわ、と言っておいたもの。しばらく帰ってこないわよ」
「…トリュフって…今時期じゃないよな?」
「うん…しかもって現地に向かわせたの…?」
「…とうさんだいじょうぶかな」
「ん~たぶんすぐにかえってくるきがする。なつもゆずにたのまれたらいちにちいないにとってかえってくる!!」
…うん、それは怖い。
だって…飛行機だけで結構時間かかるんだよ?
「ただいまっ!!雫!!約束果たしたから…」
「はいはい。子供達にお夕飯食べさせたあとでね」
「なんか…年々母さんのスルースキル上がってるよな」
「…だよね」
今日のご飯カレーライスなの。
…僕だけ甘口。
「ふくじんづけとチーズとウインナーっ!!」
「じゃあ俺カツもらい」
「柚の組み合わせ…甘いのにさらにマイルドにするの…?」
「ダメ?」
カレーにチーズ美味しいよ?
お腹が許すならからあげもカツもお豆もお野菜も入れたかった…。
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