普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

幼児編

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｢…はにゃ？｣
僕は誰かに撫でられているような気がして…目を開けた｡
｢ごめんなさいね､起こしちゃった？｣
｢かあさんっ!!…すっごくひさしぶりなきがする｣
｢…あぁ｡少しの間､お部屋にいたのよ｡Ω特有の発情期でね｣
｢はつじょーき？｣
そうそう｡
そのはつじょーきがなんなのか聞きたいんだった。
｢かあさん､はつじょーきってなぁに？｣
｢3ヶ月に1回｡1週間ぐらいの間､熱っぽくなるのよ｣
｢ぼく､いっしゅうかんにいっかいなってる｣
｢柚のは体調を崩した時のお熱でしょう？発情している時は………説明難しいわね｡…寂しくて…‪α‬にそばにいてほしいと願ってしまうのよ｣
なんで？
なんでアルファなの？
ベータじゃダメなの？
｢どうして？｣
｢どうしてかしらね｡Ωは弱いから…弱っている時期に強い人に守ってもらいたいと無意識に思ってしまうのかもしれないわ｣
｢…ふぅん｣
動物的本能かな？
…僕にはよくわかんないよ。
大きくなればちょっとは…分かるようになるのかな｡
僕は天井を見つめた｡
｢…オメガって…なんで…だいにのせいべつがあるの？なんでひとがくべつされるの？ぼく…よくわかんない｣
｢…そうね｡母さんにも分からないわ｡頭のいい学者さんにも分からない｡この世界は分からないことだらけなのよ｣
…今世を入れて22年生きているのに僕でも分からないんだもん｡
…何を読めばわかるかな｡
あ!!
論文読めばいいんだ!!