普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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幼児編

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「にょー」
「…柚、柔らかくなったね」
ガーΣ(`・ω・Ⅲ)ーン。
…身長伸ばすストレッチなのに…体が柔らかくなっちゃった。
「柚琉様は毎日なさっていますから」
限度に達したと?
…限度…。
「ふしゅ……おふろはいる」
「準備しますね」
「いい。シャワーにする」
「…よろしいのですか?」
「なにが?」
「アヒルさまがたがお待ちですよ」
…アヒル。
アヒルは…洗面器で我慢してもらおう!!
「シャワーにするの!!」
僕は上着だけ脱いでお風呂場へ向かった。
「お手伝い致しましょうか?」
「そうだよ。柚、手伝うよ?」
「ひとりでいいの!!」
僕は服を全部脱ぎ、ドアを閉めて鍵も閉めた。
ふぅ…これで入ってこられないはず。
「…あ」
…なんでシャワーあんなに高いところにあるの。
僕が届かないじゃないか。
壁に手を当ててもう一方の手を伸ばしたが…全然届く気配もない。
「柚琉様?いかがされましたか?」
「…シャワーがとれない。とって」
「でしたらここを開けていただきませんことには…」
…樹くんだけ入れればいいよね?
僕はそっと鍵を外し、外を覗いた。
「…いつきくんだけきて」
「柚、どうして兄さんはダメなの?」
「のぼせる」
樹くんの手を引っ張り、強制的に中へ入れ、また鍵を閉めた。
「あれ。とどかないの」
「…掃除のものが間違ってしまったようですね。今、直します」
樹くんはシャワーを取って僕に渡すと、少し留め具を弄り、外してしまった。
…ドライバー…持ってなかったよね?
どうやって外したの?
それにそこ…そんなに綺麗に外れるの?
穴さえ見当たらないんだけど…。
「これで低いところにのみかけられるようになりましたので」
「ありがとう」
「いえ」
…ん?
出ていく気配がないぞ?
「…やはりお手伝い致しましょうか」
「いらないって!!わっ!?」
樹くんは僕を椅子に座らせて適温のお湯を出した。
あれ…シャワーって最初水じゃなかった?
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