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幼児編
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クッキー取られた。
「…ふぇ」
僕が大事に取っておいたココアクッキー…。
久しぶりにたくさん食べれそうだったから最後に食べようと残しておいたクッキー…。
「うわぁぁん!!」
「ふぇ……ぅわぁぁん!!」
僕が泣き出すと夏もそれを聞いて、見て、泣き出した。
「どうしたの?」
「何かあった?」
「なつが…ぼくのクッキーとっちゃったの…ぼくのココアクッキー…」
「夏が取ったの?」
「だって…ゆずのこしてるからいらないとおもって」
「さいごにとっておいたんだもん!!」
「すきなのはさいしょにたべるの!!」
「さいごなの!!」
「はいはい。喧嘩しない。…柚に新しいの出してくれる?食べる気になってるのに無いのは可哀想だし」
「かしこまりました」
父さんは近くにいた使用人に声をかけ、新しいクッキーを用意させた。
「…柚、クッキー取られてびっくりしちゃったんだよね」
「…うん」
「夏はいつも通り食べてあげようと思ったんだよね?」
「うん。ゆず、のこすのきらいだから」
「柚と夏は2人ともちゃんと理由があったんだもんね。怒っちゃってごめんなさい、してね」
「ゆず」
「なつ」
「「ごめんなさい」」
僕達は同時に頭を下げてごちんとぶつけた。
「「ふぇ…」」
「あーはいはい。痛かったね」
「柚、おいで」
「かあしゃん…」
僕は母さんに向かって手を伸ばした。
「こんな泣き虫さんが小学生になれるかしらね」
「なれるもん。しょうがっこうはぎむきょーいくだもん。ぜったいはいるもん」
「そうかしら?こんな泣き虫さんはいりませんって言われちゃうかもよ?」
…え?
「…ぼく…はいれない?」
「柚は小学生になりたいんでしょう?こんなことで泣いてちゃダメじゃない。男の子なんだから」
…あ、その言葉今でもあるんだ。
女の子との比較の言葉じゃなかったっけ?
「…それに、オメガなんだから。この程度はいつものことよ?」
「…ものとられるの?」
「そうよ。そのために樹くんをつけたんだから。何かあったら頼りなさい」
…樹くん…何者?
物盗られたらとりかえしてくれるの?
「…ふぇ」
僕が大事に取っておいたココアクッキー…。
久しぶりにたくさん食べれそうだったから最後に食べようと残しておいたクッキー…。
「うわぁぁん!!」
「ふぇ……ぅわぁぁん!!」
僕が泣き出すと夏もそれを聞いて、見て、泣き出した。
「どうしたの?」
「何かあった?」
「なつが…ぼくのクッキーとっちゃったの…ぼくのココアクッキー…」
「夏が取ったの?」
「だって…ゆずのこしてるからいらないとおもって」
「さいごにとっておいたんだもん!!」
「すきなのはさいしょにたべるの!!」
「さいごなの!!」
「はいはい。喧嘩しない。…柚に新しいの出してくれる?食べる気になってるのに無いのは可哀想だし」
「かしこまりました」
父さんは近くにいた使用人に声をかけ、新しいクッキーを用意させた。
「…柚、クッキー取られてびっくりしちゃったんだよね」
「…うん」
「夏はいつも通り食べてあげようと思ったんだよね?」
「うん。ゆず、のこすのきらいだから」
「柚と夏は2人ともちゃんと理由があったんだもんね。怒っちゃってごめんなさい、してね」
「ゆず」
「なつ」
「「ごめんなさい」」
僕達は同時に頭を下げてごちんとぶつけた。
「「ふぇ…」」
「あーはいはい。痛かったね」
「柚、おいで」
「かあしゃん…」
僕は母さんに向かって手を伸ばした。
「こんな泣き虫さんが小学生になれるかしらね」
「なれるもん。しょうがっこうはぎむきょーいくだもん。ぜったいはいるもん」
「そうかしら?こんな泣き虫さんはいりませんって言われちゃうかもよ?」
…え?
「…ぼく…はいれない?」
「柚は小学生になりたいんでしょう?こんなことで泣いてちゃダメじゃない。男の子なんだから」
…あ、その言葉今でもあるんだ。
女の子との比較の言葉じゃなかったっけ?
「…それに、オメガなんだから。この程度はいつものことよ?」
「…ものとられるの?」
「そうよ。そのために樹くんをつけたんだから。何かあったら頼りなさい」
…樹くん…何者?
物盗られたらとりかえしてくれるの?
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