162 / 839
幼児編
56
しおりを挟む
「…ただの風邪だね」
「ぼくもそうおもったのに。とうさんもかあさんもしんぱいしすぎ!!」
「…だって。柚が吐いたことなんて赤ん坊の時ぐらいだったし」
「…それは心配してもおかしくない…か。…今も吐き気はする?」
「ちょっと」
気持ち悪い…じゃないんだけど胸のあたりで変な感じする。
吐こうと思えばまた吐けるんじゃないかな。
「辛かったらすぐ言って。…一応一通り検査する?」
「よろしくお願いします」
「しなくていいよ。ぼくおうちかえりたい」
「…じゃあ薬だけ」
「はい、わかりました。柚琉くん、お大事にね。今度は1ヶ月は間が空くといいんだけど」
…実は前回来たの2週間前なんだよね。
早すぎるでしょ。
普通通院状態でも月一…ぐらいだし。
「とうさん。…ちょっとおなかすいた。ゼリーたべる」
「ほんと!?…よかった。少しでも食べる気になってくれて」
父さんは車に乗り込むとすぐにパック型のゼリーをくれた。
「喉つまらせない?やっぱりこれやめようか?」
「…とうさん。ぼく6さい。そんなことならないから」
僕はパクッと咥えると吸い込むのではなく手でちょっとずつ押し出した。
…久しぶりに食べた。
いや、今回の生では初めてか。
父さん達、あんまり僕に既製品を食べさせたがらないんだよね。
こういう外出時以外はほとんどうちの料理人が作ったやつ。
ケーキも手作りだったし。
「…チャイルドシート…大きすぎた?」
「いつもとおなじだから!!ぼくがちいさくみえるっていいたいの!?」
「…ごめん」
なんかイライラする。
これ食べ終わったら寝よう。
半分も食べれなかった。
「…けふ」
「…もういらないの?」
「うん…おなかいっぱい。それより…ねむいの」
「いいよ。寝てて。着いたらおぶって行くから」
…ゆらゆらして…もう無理。
「ぼくもそうおもったのに。とうさんもかあさんもしんぱいしすぎ!!」
「…だって。柚が吐いたことなんて赤ん坊の時ぐらいだったし」
「…それは心配してもおかしくない…か。…今も吐き気はする?」
「ちょっと」
気持ち悪い…じゃないんだけど胸のあたりで変な感じする。
吐こうと思えばまた吐けるんじゃないかな。
「辛かったらすぐ言って。…一応一通り検査する?」
「よろしくお願いします」
「しなくていいよ。ぼくおうちかえりたい」
「…じゃあ薬だけ」
「はい、わかりました。柚琉くん、お大事にね。今度は1ヶ月は間が空くといいんだけど」
…実は前回来たの2週間前なんだよね。
早すぎるでしょ。
普通通院状態でも月一…ぐらいだし。
「とうさん。…ちょっとおなかすいた。ゼリーたべる」
「ほんと!?…よかった。少しでも食べる気になってくれて」
父さんは車に乗り込むとすぐにパック型のゼリーをくれた。
「喉つまらせない?やっぱりこれやめようか?」
「…とうさん。ぼく6さい。そんなことならないから」
僕はパクッと咥えると吸い込むのではなく手でちょっとずつ押し出した。
…久しぶりに食べた。
いや、今回の生では初めてか。
父さん達、あんまり僕に既製品を食べさせたがらないんだよね。
こういう外出時以外はほとんどうちの料理人が作ったやつ。
ケーキも手作りだったし。
「…チャイルドシート…大きすぎた?」
「いつもとおなじだから!!ぼくがちいさくみえるっていいたいの!?」
「…ごめん」
なんかイライラする。
これ食べ終わったら寝よう。
半分も食べれなかった。
「…けふ」
「…もういらないの?」
「うん…おなかいっぱい。それより…ねむいの」
「いいよ。寝てて。着いたらおぶって行くから」
…ゆらゆらして…もう無理。
3
お気に入りに追加
2,004
あなたにおすすめの小説
モブらしいので目立たないよう逃げ続けます
餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。
まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。
モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。
「アルウィン、君が好きだ」
「え、お断りします」
「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」
目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。
ざまぁ要素あるかも………しれませんね
親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!
慎
BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥
『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。
人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。
そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥
権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥
彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。
――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、
『耳鳴りすれば来た道引き返せ』
私の事を調べないで!
さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と
桜華の白龍としての姿をもつ
咲夜 バレないように過ごすが
転校生が来てから騒がしくなり
みんなが私の事を調べだして…
表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓
https://picrew.me/image_maker/625951
室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々
慎
BL
SECRET OF THE WORLD シリーズ《僕の名前はクリフェイド・シュバルク。僕は今、憂鬱すぎて溜め息ついている。なぜ、こうなったのか…。
※シリーズごとに章で分けています。
※タイトル変えました。
トラブル体質の主人公が巻き込み巻き込まれ…の問題ばかりを起こし、周囲を振り回す物語です。シリアスとコメディと半々くらいです。
ファンタジー含みます。
人生イージーモードになるはずだった俺!!
抹茶ごはん
BL
平凡な容姿にろくでもない人生を歩み事故死した俺。
前世の記憶を持ったまま転生し、なんと金持ちイケメンのお坊ちゃまになった!!
これはもう人生イージーモード一直線、前世のような思いはするまいと日々邁進するのだが…。
何故か男にばかりモテまくり、厄介な事件には巻き込まれ!?
本作は現実のあらゆる人物、団体、思想及び事件等に関係ございません。あくまでファンタジーとしてお楽しみください。
風紀“副”委員長はギリギリモブです
柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。
俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。
そう、“副”だ。あくまでも“副”。
だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに!
BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。
チャラ男会計目指しました
岬ゆづ
BL
編入試験の時に出会った、あの人のタイプの人になれるように…………
――――――それを目指して1年3ヶ月
英華学園に高等部から編入した齋木 葵《サイキ アオイ 》は念願のチャラ男会計になれた
意中の相手に好きになってもらうためにチャラ男会計を目指した素は真面目で素直な主人公が王道学園でがんばる話です。
※この小説はBL小説です。
苦手な方は見ないようにお願いします。
※コメントでの誹謗中傷はお控えください。
初執筆初投稿のため、至らない点が多いと思いますが、よろしくお願いします。
他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる