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幼児編

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「なおった!!」
「ん。まだ激しい運動はダメよ?」
「はぁい。なつ!!あそぼー!!」
「うん!!」
「いや、ちょっと待った」
父さんは僕達に待ったをかけ、ソファに座らせた。
「柚にはもう言ったけど、2人の従者を紹介するよ。…樹、睦樹むつき。入れ」
「「失礼します」」
入ってきたのは昨日紹介された樹くんと、樹くんによく似た男の子だった。
「樹と睦樹は双子でね。2人は父さんの部下の子供なんだ」
「へぇ~いつき、むつき。なつはだよ。よろしくね」
「ゆずるです。…よろしくです」
「「よろしくお願い致します。夏羽様、柚琉様」」
…なんか揃った。
でもやっぱ知らない人怖い。
僕はそっと夏に近づき、服の裾を掴んだ。
「睦樹は夏に、樹は柚についてもらうからね」
「とうさん。じゅうしゃってなにするの?」
「普段は2人の身の回りの世話かな。もう少し大きくなれば話し相手にもなるけどね」
「ふぅん。いまはあそんじゃダメなの?」
「…ダメってことはないけど…仕事の邪魔にならない程度にね」
「わぁい!!むつき!!あそぼ!!」
「な、夏羽様!?」
夏は僕を置いて、睦樹くんを連れてどこかへ行ってしまった。
「…柚琉様」
「ひゃいっ!!」
「緊張…なさいますよね。いきなり見知らぬ少年を従者だと紹介されたのですから」
樹くんは僕の目の前に跪いた。
「私は一生柚琉様にお仕えするつもりです。少しずつでいいので、私がそばにいることを許していただけないでしょうか…」
「…あのね。それはいいんだけどね…ぼく、しらないひとこわい…」
今でさえクッションを壁にしてなんとか耐えてるもん。
夏、帰ってきて!!
今すぐに!!
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