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幼児編
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「「ただいま」」
「「おかえりなさい!!」」
僕達は早速帰ってきた兄さん達に抱きついた。
「…ん?柚、泣いた?目の下と頬に涙のあとがあるよ?」
「夏もだな。…喧嘩でもしたか?」
ぎくっ。
「しししししてないよ!!」
バカー!!
夏のバカー!!
絶対バレるやつ!!
「…したんだね」
「ダメだろ?夏は兄さんなんだから、柚に譲らないと」
「だ、だってゆずがなつとちゅーするのやだっていうんだもん!!」
「きょうだいでちゅーはおかしいのー!!」
「おかしくないもん!!すきならあたりまえだもん!!あいさつだもん!!」
「なつのばかー!!」
「ゆずのわからずや!!」
「…そういうことなんだ」
「まぁ…夏と柚だしな」
直兄さんは僕を縦抱きにした。
子供抱っこだ。
「…にいさん、おろして。いますぐおろして。ゆずはあかちゃんじゃないもん」
「ん~?夏とその程度のことで喧嘩する子はまだまだ子供じゃないかな?」
「しょうにいさんもおろして。なつもあかちゃんじゃない」
「夏、兄さんなら弟の甘える気持ちも学んでおかないとな?」
「「やだぁぁぁぁ!!」」
それからの僕達は悲惨だった。
着替えから食事、お風呂やトイレまで兄さんの助けが入った。
「やだ!!なつとはいる!!」
「ゆずとはいる!!」
「2人ともまだ3歳だよ?」
「転ぶと危ないから一緒に入ろうな?」
「おふろぐらいふたりではいれるもん!!」
「もん!!」
「ほら。服脱いで」
直兄さんは僕を簡単に捕まえると着ていたシャツを脱がせた。
「…ん?…柚、これどうしたの?」
「え?」
直兄さんは背中をツーっと撫でた。
「…発疹?でもアレルギー対象物は口にしてないよね?」
「そういう植物も置いてないしな。近所にもなかったはずだ。…あざ…にも見えるな」
「…あ」
夏1人がそーっと目を背けていた。
「…夏。話すんだ」
「いや…その…キスマークをつけよーと…」
「ねぇにいさん。きすまーくってなに?」
「柚は知らなくていいよ。お風呂入ろうね」
「ひっ…」
「うわぁぁ!!ちがうもん!!にいさんたちだけずるいっておもって…」
「柚の体が弱いのお前が1番知ってるだろ!!もし皮膚が切れて出血でもしたらどうする!!」
…え…その程度?
「…確かに。柚のことだしそこから菌が入ったりしたら…」
直兄さんが口にしたその一言で兄さんと夏が青くなった。
「ゆず!!ごめんね!!もうやらない!!」
「今すぐ風呂入ってそのあと消毒しよう!!」
「そこまでおおごとじゃないよ?…ついてこないでよ」
「ダメ。転んじゃうよ?溺れるかもしれないし」
「おぼれないよ!!」
死因が自分の家のお風呂で溺れるとか嫌だ。
…トラックばーんも嫌だったけど。
「「おかえりなさい!!」」
僕達は早速帰ってきた兄さん達に抱きついた。
「…ん?柚、泣いた?目の下と頬に涙のあとがあるよ?」
「夏もだな。…喧嘩でもしたか?」
ぎくっ。
「しししししてないよ!!」
バカー!!
夏のバカー!!
絶対バレるやつ!!
「…したんだね」
「ダメだろ?夏は兄さんなんだから、柚に譲らないと」
「だ、だってゆずがなつとちゅーするのやだっていうんだもん!!」
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「おかしくないもん!!すきならあたりまえだもん!!あいさつだもん!!」
「なつのばかー!!」
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「…そういうことなんだ」
「まぁ…夏と柚だしな」
直兄さんは僕を縦抱きにした。
子供抱っこだ。
「…にいさん、おろして。いますぐおろして。ゆずはあかちゃんじゃないもん」
「ん~?夏とその程度のことで喧嘩する子はまだまだ子供じゃないかな?」
「しょうにいさんもおろして。なつもあかちゃんじゃない」
「夏、兄さんなら弟の甘える気持ちも学んでおかないとな?」
「「やだぁぁぁぁ!!」」
それからの僕達は悲惨だった。
着替えから食事、お風呂やトイレまで兄さんの助けが入った。
「やだ!!なつとはいる!!」
「ゆずとはいる!!」
「2人ともまだ3歳だよ?」
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「もん!!」
「ほら。服脱いで」
直兄さんは僕を簡単に捕まえると着ていたシャツを脱がせた。
「…ん?…柚、これどうしたの?」
「え?」
直兄さんは背中をツーっと撫でた。
「…発疹?でもアレルギー対象物は口にしてないよね?」
「そういう植物も置いてないしな。近所にもなかったはずだ。…あざ…にも見えるな」
「…あ」
夏1人がそーっと目を背けていた。
「…夏。話すんだ」
「いや…その…キスマークをつけよーと…」
「ねぇにいさん。きすまーくってなに?」
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「ひっ…」
「うわぁぁ!!ちがうもん!!にいさんたちだけずるいっておもって…」
「柚の体が弱いのお前が1番知ってるだろ!!もし皮膚が切れて出血でもしたらどうする!!」
…え…その程度?
「…確かに。柚のことだしそこから菌が入ったりしたら…」
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「ゆず!!ごめんね!!もうやらない!!」
「今すぐ風呂入ってそのあと消毒しよう!!」
「そこまでおおごとじゃないよ?…ついてこないでよ」
「ダメ。転んじゃうよ?溺れるかもしれないし」
「おぼれないよ!!」
死因が自分の家のお風呂で溺れるとか嫌だ。
…トラックばーんも嫌だったけど。
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