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ふぉーてぃーふぉー 僕のお仕事「かわいがられること」時給:お菓子好きなだけ。

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「…ハルキとウルトは何をしているの」
「ハルキのせいだよー」
「なんで!?」

 翌日から僕とウルトはあることに追われていた。

「僕はただウルトのお母さんの前でママがやってたことを話しただけで」
「その作り方をハルキが知ってるって言ったら母さんが即効で材料と依頼書作ってきたんだよー」

 僕たちが作っているのは折り紙の鶴。ママは鶴を作るときにその紙に願い事を書いてたんだ。ママもともとは巫女だったからその時の名残って言ってた。お守りのようなもの?僕の受験の時も持たされたんだよね。

「…なんだこれ、鳥か?」
「鶴。僕の故郷で見られ…るのかな。僕見たことないんだよな。絵本で知ったくらい?」
「ずいぶん細かいのね。大変でしょう?手伝うわ」
「ありがと。じゃあ作り方教えるから」

 紙に書くのは日本語。だから書くのは僕の仕事。『家内安全』とか『交通安全』とかお守りにあったやつを思い出して書いてるの。ウルトのお母さん曰くこの世界にはお守りがないからもしかしたら売れるかもしれないってことで大量に作ってるの。大量といっても100羽だけどね。これでちゃんと売れるようならクエストに作り方の紙を添えて出すって言ってた。置物としてもいいんだよね。うちの中にはママの作った折り紙作品があふれてたんだ。

「…俺にはできそうにないな」
「ゼムは細かい作業苦手?」
「あぁ、剣とか振ってる方が性に合ってるな」
「僕はなんか書いたり作ったりする方が好きだけどな」

 箸置きとかに使ってたなー。それは亀だっけ?折り方知らないけど…クラスメイトの誰かなら知ってたりするのかな。クエストに出たらクラスメイトの収入源になるかな?あー…でもあの陽キャの人たちが地道な作業とかできるのかな。薬草採取とか量をこなさないと稼げないし…。ま、僕は子供判定で薬草20本で飴1個なんですけどね☆収入ですらねぇ。

「ママに聞きたいな…」
「…ハルキ」

 そっとユラに抱きしめられた。

 え?なぜ?なんか慰められてる?え?

「大丈夫よ、私たちがいるから、寂しくないわ」
「あのユラさん?別に僕寂しがってたわけじゃないんだけど」
「え?」
「ママこういうの得意だったから聞けたらな、って言っただけで」

 また抱きしめられた。だからなんで!?
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