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夏にぃにとれんしゅ 2

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夏羽視点

「わんちゅーすりー」
目の前でちょこちょこ、服をヒラヒラさせながら必死にテレビの画面と同じことをしようとする柚。
…可愛いんだけど出来てないんだよね。
初級から中級に上げた瞬間これって…だいぶまずいんじゃないの?
「お、頑張ってるね」
「父さんおかえり。現状は見ての通りだけど…そっちは?」
「オーディションの予告だけ出してきたよ。正式に集まるのは3ヶ月後。でそこから2週間くらいオーディション期間だからその後から顔合わせかな?」
「オーディションに柚連れていけばいいのに」
「じっとしていられない子にそれ言うかな?」
「そっか」
お菓子とかあれば座っていられると思うけどな。
多分なくなったらすぐだっこ!ねんね!あそぶ!の連続だと思うけど。
「夏から見てどう?」
「…夏と柚の種族的な違いもあるからその辺は考慮してるけど…柚かなり運動苦手だよね」
「…だよね…」
「覚えは早いけど体ついてってないし。あ、覚えるのは10回くらいDVD見たらすぐだったよ」
「実技の練習どれだけすれば形になるんだろうね…グループの子決まるまでに基本だけは入れときたかったんだけど」
「無理じゃない?」
だって柚だよ?
興味無いことにはとことん見向きもしない柚だよ?
いつ飽きるかも分からないんだし。
「飽きたら飽きたでオーディションの子はユニットで出すから大丈夫。その辺の対策もしてるから」
「…父さんのことだし最初の仕事は自社のでしょ?」
「夏も父さんのこと分かってきたね?まぁ柚がいるかもしれないからってことでスイーツ系のやつにしといたよ。その辺りなら前から広告モデルもしてるし顔見知りも多いから」
「柚ずっと食べてそうだな」
どうせ新作スイーツのイメージモデルとして柚達を付けようってことでしょ?
夏、人間のとこはあんま行かないけどそういうのは知ってるからね。
学校いってた時周りのヤツらが教えてくれたし。
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