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病院食 2

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柊二視点

「みててね!!」
中庭で小さな羽をパタパタして他の子供たちの前でほんの少しだけ浮いてみせた。
「「すごーい!!」」
「ふやぁ!!」
小さな羽では長い時間浮くのは難しいのかすぐに落ちた。
「柚、大丈夫?羽痛い痛いしてない?」
「うー…」
ぐずぐずしながら僕に抱きついてきた。
「あー…植え込みの枝が羽を掠めちゃったのね。痛いね…大丈夫だよ。これぐらいならママが治せるから」
抱き上げて雫のところにいくと見ていたのか羽を水で洗い流し治癒魔法で傷を塞いだ。
「やー…いたい…」
「じゃあお部屋戻る?お散歩終わりにする?」
「…ん」
ぎゅってしたまま雫から離れようとしない。
…そこはパパの場所って何度言えば分かるのかな。
ひっつき虫の柚を引き剥がし抱き上げた。
「ぅや!?」
「柚はパパの抱っこね」
「ままがいーい!!ままぁ!!」
「そんなに!?」
背中をそって頭をイヤイヤと振り始めた。
「あらあら。パパの何が嫌なの?」
「わかんにゃい!!」
「え…わけも分からずパパ振られてたの?え?酷くない?」
「ままぁ!!」
「はいはい。今日はママの気分なのね。昨日はパパに引っ付いてたのに」
「…きょうはまま。あしたはにぃに」
「「にぃに?」」
柚は病院まであの子達が見舞いに来ると思ってるんだ…。
…まだ人族の方まで何も準備無しで1人で転移はきついと思うんだけど。
「にぃには来れないかもしれないわね」
「え…」
「おうちに帰ればちゃんといるから」
「…がんばる」
お?
病院生活頑張る気になった?
とりあえず…点滴外すのだけはやめて欲しいんだけど。
今までは針抜いてたんだけど包帯巻かれて今度は癇癪起こして棒倒すようになっちゃったから。
「ままおなかすいた」
「すぐご飯にしましょうね」
最近…柚を抱っこしたまま雫が皮膚の柔らかい胸元からあげるからさ。
…傍から見ると授乳してるようにしか見えないんだよね。
おっきな赤ちゃんみたいな子だし…。
「…ぱぱなぁに?」
「なんでもない」
本人にバレたら怒られそう。
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