普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

スイーツパラダイス 2

メイド視点

｢んまぷま｣
｢柚､なんでほっぺたに白いクリームついてるの？｣
｢にゃー｣
…旦那様､同じテーブルに座るのは構いません｡
ですがあなた方はご自分の見目麗しさを自覚なされていますか？
視線が痛いです…｡
｢めいどしゃ､めいどしゃ､あーん!!｣
こうして食べさせてくださるのですよ｡
柚琉様が､手ずから｡
｢おいしーい？｣
｢はい…とても｣
｢くっきーおいしいのー｡ぱぱ…｣
｢取ってくるよ｣
旦那様に物を取りに行かせるなど!!
立ち上がろうとした時膝の上に重みが…｡
｢ぼくここいるー｣
｢え､あの｣
私の膝に…柚琉様が!!
｢専属ふたりはそこで待機ね｣
｢ぼくぜりーたべたーい｣
｢これね？｣
奥様が目の前にあったゼリーのグラスを柚琉様の前へ置いた｡
ですが柚琉様はスプーンを使うのがあまり上手くはありませんのでご自分で食べようとされません｡
｢あー｣
口を開けて待っているのです｡
もう可愛くてかわいて…｡
｢んにゅ～｣
片割れがきちんと口の中に入れて差し上げたようです｡
｢おいち!!｣
｢キラキラのゼリーね｣
｢柚琉様は見た目で選びますよね｣
｢にゅ？｣
ですが大抵のものは美味しいので…不思議です｡
見た目重視で味は軽視するものが多いのですが。
｢はい｡クッキーとひよこのケーキあったから持ってきたよ｣
｢ひよこー!!｣