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わなげ 1

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柚琉視点

「ゆず!!あっちに輪投げあったぜ!!」
「わなげ…ってなぁに?」
「は?知らねぇの?」
「…そういえば柚には縁日で出るような遊びはさせたこと無かったわね…」
「…家庭でそんな遊びができる方が珍しいような」
「「柚琉様にはあちらの輪投げ店のがよろしいかと」」
メイドさん達に案内されて向かった先には…ちっちゃなぬいぐるみがいっぱい並んでいた。
「嬢ちゃんやってくかい?」
「いっぱいぬいある!!まま、うさちゃん!!うさちゃんほしいの!!」
「柚…自分で取るのよ?」
「ふぇ?」
自分…で?
「1回300円で5回投げて輪が完全にかかったらその景品を渡すってやるんだ」
「へー他の店より安いじゃん」
「惟もやる?」
「1回だけ」
「じゃあ柚も1回やってみましょうか」
ママがお金を払うとおじさんは輪っかを5個くれた。
「お嬢ちゃんは1番前の線な。そっちのお兄ちゃんはその後ろ」
「まぁ…だいぶ近いですね」
「柚琉様、がんばってください!!」
「うにゅぅ…」
うさちゃんどこ?
「柚、目の前にうさちゃんいるわよ」
「ちがうの。しろいろのうさちゃんがほしいの」
「白…はその1段上ね」
あ、いた!!
「ふにゅにゅにゅ…」
腕をいっぱい伸ばしてぽとって落とした。
…うさちゃんの耳に引っかかっちゃった。
「残念、あと4回だな」
「柚の輪投げは投げないのね…」
「にゅっ」
2個目は…もう片方のお耳に引っかかった。
「あー…ちょっと輪取らせてもらうな。これじゃ入んねぇな」
おじさんが2個の輪っかを取ってからあと3個も同じ子に投げた。
「あ」
「まぁ」
5個目でやっと入った!!
「できた!!ままできたよ!!」
「凄いわね」
「はい、うさぎな。お兄ちゃんの方は…」
「ん?ライオンと虎とホワイトタイガー。んで、輪っかあと2個」
「惟…あなたそんな上手かった?」
「父さんと来る時はいつもやってたからなっ」
「たもつくんすごぉい!!」
「…凄いなお兄ちゃん」
「これで終わりっと。残り2個は俺のなかったし柚にやるわ」
「ねこちゃん!!…と」
「ペンギンさんね」
「ぺん…?ぺんぺん!!」
「もう名前をつけたの?」
惟くんがくれた猫ちゃんとぺんぺんとうさちゃんをぎゅーってした。
「ありがとっ!!」
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