上 下
199 / 345

すやすやむにゃむにゃ 4

しおりを挟む
夏視点

柚がスロース様ってのに好かれて眠っちゃってお熱出した。
「んー…と…それはちょっとはしょりすぎかな」
「柚治る?治るよね?」
「大丈夫だよ」
はふはふ熱い息を吐く柚はちょっと苦しそう。
怪我は母さんが治してくれるけど病気の時は治してくれない。
危ないからって。
「…ぱ…ぱ」
「柚どうしたの?暑いかな」
「…しゃむ…」
「寒い?」
それを聞いて夏は獣化した。
『柚の好きなふわふわだよ。あったかいよ』
「ふわ…うにゅぅ…」
いつも通りにしっぽを掴んだ柚はちょこっとだけ咥えた。
「…夏が暖を取るの?」
『布団重たくなっちゃうの可哀想だもん』
「そうだね。じゃあ少しだけ任せられるかな」
『うん!!』
しっぽは柚に持たせたままで柚を包むように夏は伏せた。
たくさん寝て元気になってね。
夏の毛は…頑張って抜けないようにするからいくらでも食べてよだれでベタベタにしていいよ。
「…夏、少し席を外していいかな。柚の氷枕取ってくるよ」
『はぁい』
父さんがいなくなると柚のしっぽを掴む手の力が強くなった。
「…ぃかな…れ」
ドアが閉まる音で不安になっちゃったみたい。
『にぃにがいるよ。寂しくないよ。一緒にねんねしようね』
「…ぅみゅぅ…」
獣化してる時の言葉は訓練しないと聞けないのに柚には伝わるみたい。
「…にゅ」
『ん?』
いつの間にか柚が夏の上に乗っていた。
…あったかいから?
布団剥がれちゃってるよー。
風邪長引いちゃう。
父さん早く戻ってきて布団直してー!!
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

兄が届けてくれたのは

くすのき伶
BL
海の見える宿にやってきたハル(29)。そこでタカ(31)という男と出会います。タカは、ある目的があってこの地にやってきました。 話が進むにつれ分かってくるハルとタカの意外な共通点、そしてハルの兄が届けてくれたもの。それは、決して良いものだけではありませんでした。 ハルの過去や兄の過去、複雑な人間関係や感情が良くも悪くも絡み合います。 ハルのいまの苦しみに影響を与えていること、そしてハルの兄が遺したものとタカに見せたもの。 ハルは知らなかった真実を次々と知り、そしてハルとタカは互いに苦しみもがきます。己の複雑な感情に押しつぶされそうにもなります。 でも、そこには確かな愛がちゃんと存在しています。 ----------- シリアスで重めの人間ドラマですが、霊能など不思議な要素も含まれます。メインの2人はともに社会人です。 BLとしていますが、前半はラブ要素ゼロです。この先も現時点ではキスや抱擁はあっても過激な描写を描く予定はありません。家族や女性(元カノ)も登場します。 人間の複雑な関係や心情を書きたいと思ってます。 ここまで読んでくださりありがとうございます。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

愉快な生活

白鳩 唯斗
BL
王道学園で風紀副委員長を務める主人公のお話。

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。

白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。 最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。 (同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!) (勘違いだよな? そうに決まってる!) 気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。

学園の支配者

白鳩 唯斗
BL
主人公の性格に難ありです。

モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。 まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。 モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。 「アルウィン、君が好きだ」 「え、お断りします」 「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」 目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。 ざまぁ要素あるかも………しれませんね

処理中です...